色のない小さな彼が来てから暫く経った頃だろう
貴方は不思議な不安感に包まれる。
彼は本を読む手を止め貴方への警告を伝えた
じとりと貴方達は扉を見詰める事だろう
警戒していれば、バンと扉を開ける彼の姿だった
貴方達は肩の力を抜き安堵する
ばたんと大きな音を立て扉を閉め出て行く彼。
貴方はそんな彼に呆れ乍も微笑を浮かべるだろう
くすりと貴方達は微笑ましく思い笑みを浮かべる
そして誘われたお茶会へ参加するべく本を閉じ
貴方達は"必需品"を手に持ち部屋を後にするだろう
2つの椅子を引いては椅子を叩く彼は王子様の様だ
きらきらと輝く様な瞳で見詰める1人の青年に
急かされるかのようにない貴方達は席へ着くだろう
彼が発した途端草木がぐにゃりと歪み始めるだろう
草木だけではない。太陽の光もなにもかも歪む。
最近この"セカイ"へ来た彼は恐怖に足が竦んでいる
そして初めて見る彼は気づくだろう。歪んだのは
草木や物ではなく空間そのものだと言うことに
貴方達が会話をしている間に先程の歪んだ空間から
うじゃうじゃと濁った"色"をした変な物が
まるで水流のように空間から出てくる。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!