今日もやって参りましたこの時間。
ドアノブを必至に掴み離さない私を
ドアノブから引き剥がそうと頑張る義理兄のエンジン
そう。私はお風呂が嫌い。
というより、
お風呂に入るまでの工程が嫌い。
服を脱ぐのが面倒臭い私は
ふと思いついた
その思いつきのタイミングで私は
ドアノブから手を離した
一生懸命引っ張っていたエンジンは
勢い余って後ろに倒れ込む
まぁ、案の定私も一緒に倒れ込む
が
私の義理兄は何だかんだで紳士的なので
エンジンは尻もちをついたが、
私はエンジンにキャッチされて無傷
さすが私の兄!
私の提案は却下され、
私の首根っこを持ちながら
お風呂場に連れていくエンジン
脱衣場にポーイと投げられ
尻もちをついた
私は猛スピードで洗い
急いで体を拭いて
エンジンの元へ戻ってきた
私を見るなり、エンジンは
頭を抱えながら大きなため息をついた
めちゃくちゃ呆れ顔で
こっち来いって、手で合図を送ってくるエンジン
エンジンの目の前に立つと
エンジンの足の間に座らせられ、
事前に用意されていたタオルで私の頭を拭き始める
この野郎!!!と言わんばかりに
ゴシゴシと荒く拭かれる私の頭
声色からしてエンジンは楽しんでそう
こういう優しい声の時は
大体優しく微笑んでくれてるから
今回もそうだろうなって思いながら
されるがままの私
最初だけ荒かった拭き方も
後半は優しく丁寧に拭いてくれる
やっぱりエンジンは紳士的だ
事前に準備されていたドライヤーと櫛で
器用に乾かしながら梳かしてくれる
ドライヤーの暖かい空気と
櫛で優しく梳かされるこの時間が
凄く心地よくて眠くなってきた
しばらくすると乾かし終わったエンジンが
最後に櫛で髪を整えてくれた
梳かし終わる頃には私は寝てしまったようだ
ゆっくりとエンジンに寄りかかり
規則正しい呼吸で深い眠りにつく
どおすっかなぁ〜
と呟くエンジン
心地よさそうに寝ているあなたの下の名前の顔を見ると
フッと優しく微笑み
そっとあなたの下の名前をベットに寝かせる
そのままエンジンも一緒に横になり
あなたの下の名前を抱きしめながら眠りについた
バカでかい声で叫ぶあなたの下の名前を
必至に押さえつけて
エンジンの大きな手であなたの下の名前の口を押さえる
心地よく寝ていた時間は終わり、
今日もまた騒がしい兄妹の1日がスタートするのだった













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。