べーっ、と舌を少し出して、
雨波は煽るように私のことを見下した。
───ニヤニヤと薄汚い笑みを浮かべて。
かと思ったら、無邪気な笑顔を見せる。
その後、しばらく私も負けじと口を尖らせ
反発していたら、
お皿に盛られた小洒落たクッキーを持ってきた
ルカが、雨波と私の間に座った。
焼き菓子のいい香りが鼻をスッと通る。
そうだよ! 0:120であっちが悪い!!
あんなくだらない冗談で、こんな暗い雰囲気に
するなんてほんとに最低でしょ!!
会話がひと段落ついたところで、私ははあ、
とため息をつき、ルカが持ってきてくれた
クッキーに手を伸ばした。
そしてそのままひとつ取り、口に放り込む。
私がありのままの感想を口にすると、
ルカはそうにっこりと微笑んだ。
あ〜、どっかの青髪とは違うわ〜。
この人たちほんとに友達…?
なんていう失礼な疑問を抱きながらも、私は
もう1つクッキーを食べようと手を伸ばした。
そして、口の中にクッキーを入れる。
と、その時。
どこかから、
そんな女の子の叫び声が聞こえてきた。
るかにい…るか…る、ルカ!?
そこで、私はハッとひとつの答えに辿り着いた。
も、もしかして───
何か言おうとしたルカの言葉を遮るようにして
私たちの前に現れたのは、ローズピンク色の髪の
ヒナと名乗るかわいらしい少女だった。
これはルカにお似合いだなー、と思える。
すると、ヒナさんはルカにくっつき、
ぎゅーっと強く抱きしめた。
その時、チクッと胸ら辺に小さく痛みを感じた。
服を伸ばして確認していると、
ツンツン、と肩をつつきながら声をかけられた。
目をキラキラとわかりやすく輝かせながら、
ヒナさんはそう私のことを見つめてきた。
私は、目を丸くしながらこう返す。
両者共に首を傾げていると、ルカが口を挟んだ。
申し訳なさそうな顔をしたルカを見つめながら、
私はその場で固まった。
まって、
めっっっっちゃ恥ずい勘違いしてんだけど!?
流石にきもすぎないか私… !!
思考がようやく追いつき、何か喋らないと、
と思い、とっさに口を開く。
そしてその直後、思わず口からポロリと
こぼれ落ちた言葉は───
先程よりも、遥かにやばいやつの発言であった。
























編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。