第12話

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2023/10/12 15:00











  『きゃーー♡』




『かっこよすぎる♡』




『もう死んでもいいわ♡』




『王子様の登場よ!』






  歓声の声が、打ち上げ花火のように、次々と耳に届く。







りんごのように真っ赤な顔をしている女の子や




腰抜かしちゃっている子もいるし、




ビクともしないで石のように




固まっている子も見かける。







何があったの…?と疑問を持ちつつ、




窓から見える景色から目を離し、




歓声の聞こえる方へ足を進める。







扉からひょこっと顔を出し、




女の子たちの目線が向いている方を見ると、




そこには男の子のグループが目に映った。







その男の子たちは周りの女の子のことを




気にする様子もなく、




廊下の窓にもたれかかって普通にお話をしていた。






(なまえ)
あなた
  っ!?  




私の教室から男の子たちがいるところまで




結構距離があるから、顔とか分からないけど、




私にははっきり見えた。







あの輝く素敵な笑顔。




間違いない。







あの子は屋上で話した、




私がずっと探していた男の子だ。







もっと近くで確認したいけど、




女の子がいっぱいで前に進むことが出来ない。






  『きゃーー♡』

『てひょん様よ♡』






  ひとりの人がそう言った。




て、てひょん…?




確かに名前だよね?







もしかしたら、あの男の子の名前も




分かるかもしれない!







そう思った私は、近くにいる人に




声をかけ教えてもらおうとしたが……






(なまえ)
あなた
  あ、あの…  




『ほらほら!じょんぐく様よ♡』






(なまえ)
あなた
  えっと…、あの…  




『きゃーー♡くさずさいこぅー♡』






(なまえ)
あなた
  ……  




みんなあの男の子たちに夢中で




私の声が耳に届いていないらしい。







てか今考えてみたら、




私いじめられてるから聞いたとしても




誰も教えてくれないじゃん……







意味不明な噂が学校中に広がっているし……







もしかしたら、あの助けてくれた男の子の耳にも




その噂が入っているかもしれない。







ひとりぼっちの私が声掛けても相手にされないよね…




私はそのまま教室へ戻った。











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じみんちゃん𝐇𝐚𝐩𝐩𝐲 𝐁𝐢𝐫𝐭𝐡𝐝𝐚𝐲💖


私はバンタンがみんな戻ってくるまで、


ずーっと待っています🍀*゜


素敵な一年になりますように💞







羽 海 .

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