ザプーン
ザプーン…
………なんの……音??
(o_ _)o…ムクリ
藍華『は…??』
『なんで船の上にいるの?!』
確か私は…
?? 「三途の川へようこそ、蒼梛藍華さま」
ガタッ
『誰?!』
「これはこれは失敬」
「わたくし、あなたさまを天国までお連れ致します、案内人のハトです」
『は、ハト??』
「はい。案内人の名前は全て動物と決まっておりまして」
「たまたま私は、ハト、という名前になったまでです」
『は、はぁ……』
『って、ここどこ?!』
「先ほどお伝えした気がしますが…」
「まぁいいです」
「ここは三途の川。」
「彼岸と此岸の狭間に流れる川になっております」
「そして、三途の川をこの船で上ると天国の入口が見えてきます」
『え、ちょっと待って??』
「はい??なんでございましょう??」
『三途の川…もしかして…私って死んだの??』
「そうですね…先日お亡くなりに…」
なんでこうなるの……
いっつも上手くいかないじゃない
やっと……やっと1人でおでかけできたのに
『ウッ…ヒグッ……』
「藍華さま??」
『うわぁぁぁん!!』
「え、ちょ?!」
『なんで私はッ……死んじゃってんのよぉ!!』
「……」
「藍華さまはご自分がどう亡くなったのか分かりますか??」
『わかんないからこうなってるんだよ!!』
「そうですか…」
「でしたら、私がお教えします」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!