帳の中に消えていく3人を見送り少したった頃、辺りをどす黒い神気が包み込む。穢れに飲まれた神の成れの果て、その気配に夜刀神は息を飲む。
急いで幼女形態からいつもの大人ver.へと変わる。
筋斗雲に乗って急いで帳をくぐるがそこには帳とは別の結界が張られていた。
結界を破ろうと触れるとバチバチと黒い電流が流れ弾き返されてしまう。夜刀神はグッと眉をひそめた。
さしす組が心配だもの、私の目を欺くほどの堕神を相手に無傷ではいられ無いはずだ。一刻も早くここを壊し中に入らねばならない。
きっとこの姿を見たらみんな私を怖がるから、知らず知らずのうちに呪ってしまうから…一緒にいられなくなるから、きっと…嫌いになってしまうから。
夜刀神は短く息を吐いた。
そう自分に言い放ち夜刀神は姿を変えた。
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ポタポタと地面に赤が広がる。
口の中に鉄の匂いが充満してまた噎せ返る。
何分たった?
体感では2、3時間が過ぎている気がするが、実際は30分くらいしか経っていないのだろう。五条はその事実に笑みを浮かべる。六眼の酷使からぼやける視界に足元をふらつかせる。
顔を上げた先に呪霊はいない、夏油の叫びで後ろに視線をやればあと数センチで自分の喉元に呪霊の手がかかるところだった。ヤバい、ヤバいヤバい!
避けようにも避けられない。
夏油も間に合わない。
嗚呼、死ぬ。
そう思って固く瞳を閉じた、その時だった。
ドカァァァアン、という爆発音のようなものと共に五条を襲っていた呪霊が吹っ飛んだのだ。五条はその音に目を開き消えた呪霊の代わりに現れたものを見て息を飲んだ。
そう問いかけてみるが夜刀と思わしきソレはこちらを見ようとしなかった。同じ雰囲気、同じ呪力。しかしその姿は少し違った。いつもの人間と同じくらいの身長はそこらの4階建てビルくらいまであり、額からは2本の角が伸び、蛇のような龍のような尾が空を斬っていた。
血だらけの五条を手に乗せて夏油と家入のいる安全地帯へと下ろす。心無しか五条の頬が赤らんでいるが何故か?など聞いている暇もないので早々に呪いに侵食された堕神へと向き直る。
パチリ、と指を鳴らせば夜刀神の周りに8匹の大蛇が現れる。いや、正確には夜刀神の髪が蛇になったと言った方がいいかもしれない。まるで西洋の化け物のようだが目の前の夜刀神にそのような禍々しさは感じなかった。
むしろ……
五条がそう呟いた瞬間、夜刀神の蛇たちが漫画やアニメなんかでよく見るビームのようなものを放つ。それを見た男子陣は目を輝かせた。
ビルの影から戦いを見学する。
先程まで殺られかけていたとは思えないほどのはしゃぎようである。家入ははしゃぐクズ共に呆れた。















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。