第3話

23
2021/09/24 13:00
私は職員室を出た
教室に向かおうと思い階段を登ると、廊下に人影があった
黒い、長いマントに、顔が見えないほど深く被ったフード
正直に言うと、不審者だ
薄暗い廊下の人影は不気味で、少し怖くなった
あなた
(でも、きっとお客さんだよね)
NRCは名門なので、来客は珍しいわけではない
少しの恐怖を振り払うように、さっきよりも足早に教室に向かった
教室の窓から外を見ると、真っ暗だった
《メッセージアプリにて》
あなた
書類整理終わった
エース
げ、まだやってたのかよ
あなた
怖いから迎えきてくんない?
エース
珍し、あの監督生が怖いって?
あなた
いーから早く来てよね?
エース
あーはいはい、デュースも道連れな
《終了》
既読はすぐについた
いつも通りの会話に、私は安心した
――next――

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