2日目の個人戦、3本勝負でも3対1と、東京校の勝利に終わった。
東京校が帰りの支度をしに行ったあと、京都校の面々は反省会をしていた。
そこに1人残った五条は、あなたを見つけると歩み寄る。
チラリと後ろの同級生や先輩に視線をやるあなた。
少し前から転校しないかと誘われていた件である。
1番に嫌がっていた同級生が行ってこいと言うので、あなたも行ってもいいかもしれないと思い始めた。
ギク、頬を引き攣らせるあなたに、五条は更に問いかける。
てへーと可愛らしく言うのは三十路の男である。
おちゃらけた普段の五条とは違って、垣間見えた本音。
『女だから』
保守的な禪院家ではそれは当然のように言われていた。
女は男より、常に1歩遅れている。
ニィと弧を描いて笑ったあなたに、五条もククと喉を鳴らす。
と思いきや、強引ぐマイ・ウェイな発言をかました。
隣では、両校の学長が頭を抱えていた。
𝙉𝙚𝙭𝙩 .
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。