学園祭一週間前の朝。
私はゆっくりと、学校への道を歩いていた。
もうループはやめようって思ったのに、私はまたこの時間に戻ってきている。
私が一条くんを諦めれば火事を防げるのなら、身を引こうと思った。
でも、一条くんの彼女が大沢さんの場合でも、火事は起きた。
もう……どうしようもないのかな。
後ろ誰かから声をかけられた。
今までこんなことなかったから、心臓がバクバクする。
一週間後には、一条くんの彼女になる、大沢かおりさん。
私は、この一週間を何周もしているから知っているけど、もともと私と大沢さんは面識がなかったはず。
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お昼休み、私と大沢さんは美術部の部室で話すことにした。
怖い……。
大沢さんは、何を話すつもりなんだろう。
大沢さんが微笑む。
私を、落ち着かせようとしてくれてる?
大沢さんが、じっとこちらを見つめてくる。
きれいな目。
これは、一条くんも好きになっちゃうよね。
……って、そんなことを考えてる場合じゃない。
私は、覚悟を決めた。
そうだ。
私たちはそもそも、恋のライバルだったんだ。
私たちは、正直にお互いの状況を話すことにした。
私も大沢さんも、ループの目的は同じ。
一条くんとお付き合いすること……だった。
でも、必ず火事が起きて一条くんが不幸になる。
最終的に、ループの目的は火事の回避になった。
……というところまで、私と大沢さんは一致していた。
お互い、ループのスイッチは違うみたい。
ただ、こういうのを研究する学者さんでもないし、それがどういう意味があるのかはまったくわからない。
大沢さんが、身を乗り出した。















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。