そう言ってあたしはムクホークをボールから出す。
戸惑いつつも、デリバードをボールから出すユキト。
そう、ダイゴさんの話をしていて思い付いた。
それは、浅瀬の洞穴の存在だった。
あたしはそこでユキワラシをゲットしたけど、
当然ユキワラシ以外の氷ポケモンだって
あの洞窟に居るはず!
そこにユキトを連れて行く事にした。
それを聞いたユキトの目は、心なしか
輝いて見えた。
本当に大好きなんだな。氷ポケモンが。
コユキちゃんから引き取ったグレイシアの影響か、
その前から氷ポケモンが好きだったのかは
あたしにもまだわからないけど…。
そう言って中に入ったあたし達だけど…。
あたしが前回訪れた時と違い、洞窟の中は
水でいっぱいになっていた。
あたしはその時、やっと思い出した。
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ダイゴさんに言われた言葉。
浅瀬の洞穴は、時間帯によって潮が
満潮になる時間と干潮になる時間がある…。
あたしが前回訪れた時は干潮だったから、
洞窟の中にある氷の部屋へ迎えた。
でも、今ユキトと一緒に訪れたのは満潮の時間帯。
つまり、今の時間帯だとユキワラシをゲットした
氷の部屋に行けない…。
ユキトは明らかに不機嫌になっていた。
ユキト…そこまで言わなくても…。
何だよ…それ…。
違う…あたしはこんな事が言いたいんじゃない。
なのに、あたしはユキトに言われた言葉が
ショックで止まらない。
あたしはそう言い残し、ユキトを置いて
浅瀬の洞穴を後にしようとした。
あぁ…ダイアに会いたい…。
でもダイアは今頃、トクサネ宇宙センターで
ダイゴさんとデートを…。
そんな事を考えていると、出口の前で
ユキトに腕を掴まれた。
掴まれた腕を振り解こうとしたその時…。
あたしらの足元に突然丸っこいポケモンが
転がりながら出現した。















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!