スマホのアラームで目が覚める。
ぴぴぴとうるさい大音量のせいで
朝から頭が痛いや。
スマホを見ると、
ころんさんから連絡が来ていた。
あの人はきっと暇人なんだろう。
メッセージの内容も、浅い。
そんなメッセージ。
いつから貴方は"早起きさん"に
なったんですかね。
まぁそれはどうでもいい。
今日は大学がある。
卒論に関してのことで呼ばれてはいるが…
正直行くのもめんどくさい。
もしかしたら、
ジェルさんに会えるかもしれない。
気持ちが高鳴っては仕方ない。
なんでこんな気持ちになってるのかは
分からないけど、
彼に会いたくて仕方がないのだ。
いつか私も、あの日当たりのいい席に
彼と座りたい…なんて思ってしまう。
そんな私はわがまま娘。
あんなかっこいい人、彼女が居ないわけないのに。
カーテンを開ければ、
空はどんより雲に覆われていた。
昨日の引き続いて雨っぽい。
最悪だ。
重たい体を無理やり動かして
大学へ行く準備を始める。
気分は乗らないけど、
卒論を出さなきゃ卒業はできないし。
仕方ないことだけどさぁ…
別に、遊びに行くだけであって
彼を探しに行くわけではない。
そこだけは、
勘違いしないでほしい…な。
はぁもう、私おかしくなっちゃったのかな…?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。