第11話

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2023/12/01 09:00
斗亜「…ということで、西村くんはヘアメイク、ふぅさんはコーディネート!!」


斗亜「残りは勉強を教えるで決定!!」


彪太郎「…俺らの扱い雑やな」


斗亜「しょうがないやん、笑」







淡々と進められていた会話をぼーっとしながら聞いて
いたら、いつの間にか決まっていたみたい



…別にそんなきっぱり決めなくても自分で出来るんだ
けどなぁ、



…まぁ斗亜はそんなこと知らないししょうがないか







斗亜「じゃあ早速やけど今週の土曜日西村くん頼ん
でもええ??」


拓哉「おぅ!!」


拓哉「よろしくな、あなたちゃん!!」


「…ペコッ」


琉巧「…決まったんならもういい??」


琉巧「俺あなたと話したいことあるんやけど、」







琉巧は急に立ち上がって、斗亜に話しかける



その目は少し睨んでるような目つきで…







斗亜「あ、うん…じゃあ斗亜らが出てくからここ好きな
ように使って??」


琉巧「ん、ありがと」







琉巧の目付きに気づいたのか斗亜や他の生徒会の人
たちはそそくさと出ていった







琉巧「…はぁ、なんにもあなたのこと知らないくせに、」


「…琉巧、」


琉巧「…あなたがこれまでずっと暗い子でかわいくも
ない子って思われるのが嫌や、」


琉巧「あなたはあなたで本当にこの陰キャの姿に
なりたいとか思ってないのにな、」







私の本当の気持ちを口に出した琉巧を見た



無意識に唇を噛んでしまって、涙を堪える



そんな私に気づいたのか、琉巧は私がつけていたメガネ
をとって、低い位置でひとつに結ばれた髪の毛を
ほどいた







琉巧「…俺が悔しいわ、そんなこと思われてるなんて」


「…」


琉巧「…かわいいあなたを他の奴に見せたくない、」


琉巧「俺…っ、嫉妬でおかしくなりそう、」







俯く私の顎を持って琉巧はキスしてきた



…でもその顔は悲しそうで寂しそう



わかってる…私が琉巧を苦しめていることなんて、







琉巧「…なぁ、あなた、??」




















琉巧「…俺のこと、そろそろ好きになってや…っ、」

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