放課後、僕は呼び出されたからそこに向かう。
モ「遅かったなw」
ま『すみません。』
モ「すみませんじゃなくてすみませんでしただろ!?」
ボコッ
鈍い音が倉庫に響いた。
ま『すみません…でした…』
痛い。だが、ここで泣いたらダメだ…泣いたら負け。
僕の腕は赤く腫れている。
ガラガラ~
そ「真冬〜…って…何してんの?」
そらるさんだ。なんでここがわかったのだ…?
うちの学校はものすごく広い。ここの倉庫を知ってる人は本当に少ないらしい。
モ「おぉ、そらる、お前もやるか?真冬をいじめるんだw」
そ「へぇ…楽しそうじゃん。」
……敵が増えた。3人から4人へ。そらるさんだけは信じていたかった。
そ「どーゆうゲームなの?教えてよ。」
モ「ここにあるものならなんでもやっていいぞwwバレないようにしとけよ?w」
そ「ふーん。おっけーおっけー。」
やっぱりみんな裏切るんだ。信じていたのがバカみたい。
僕は目をぎゅっと瞑った。
パン!!!!!
……倉庫には頬を叩く音が聞こえた。
あれ?痛く…ない…?
僕はもう慣れたせいか痛みを感じなくなったのかと思った。そして瞑っていた目をゆっくりと開いた。
モ「…は…?」
ま『え…?』
見るとそらるさんはいじめてたモブさんの頬を叩いていた。
そ「こんなことするなよ。何が【真冬をいじめるか?w】だよ。いじめるわけねぇだろ。」
倉庫は静かになった。
そ「お前らもう退学になるかもだな…w」
モ「そ、そらる!お前だって退学だぞ?!」
そ「それは残念。俺は退学にならないんだわ。ここ俺の倉庫。」
そ「あとここに監視カメラ数個置いてるから。」
モブさんは焦ってドアの方ににげた。
ガチャガチャッ!!!!!
ドアが開かないみたい。
そ「あ〜…そのドア開かないよ。鍵閉めてるし…さっきも言ったけど、ここ俺の倉庫なの。管理してるのも俺。」
そういえば、ここの理事長?ってそらるさんのおじいさんだっけ。確か名前は、〘一ノ瀬弘人〙だっけ。
そんなことを考えてるうちにそらるさんは
そ「じぃちゃんに報告したから、これで明日までだね。おめでと。鍵開けるね〜。別に訴えてもいいけどこっちには証拠あるからね」
モ「ッ…覚えとけよ!」
そ「アン〇ンマンに出てくるバイ〇ンマンかよ。」
ふふっとそらるさんは笑うと僕の方を向いた__
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。