窓から入り込んだ風は冷たく、
季節が変わったことを表していた。
久しぶりに寮に帰ってきて、
みんなと過ごすのは凄く楽しかった。
「 気持ち悪い … 」
体が芯まで冷える 、
新しい自分に生まれ変わった ノカナ 。
僕の記憶がある頃には 、
もうお父さんはいなかった 。
お母さんも 、
体が弱くてすぐに死んでしまった 。
あの時は 、悲しかっただろうな ぁ…
確かにその時まで 、僕は幸せだった 。
それを当たり前だと感じるぐらいには 。
…… でも 、それはすぐに崩れ去った 。
幼い僕に 、優しく話しかけてくれた 。
今思えば 簡単に人を信用しすぎたのかもしれない 。
順調だった 、最初の頃までは __
新しい家族には 姉と弟がいて 、
2人とも仲良く遊んでくれた 。
お父さんもたまに帰ってきて 、公園によく連れてってくれた 。
…… でも 、どこかを節目に変わってしまった 。
…… 次第に 、みんなは僕を除け者扱いにした 。
確かに僕は弱かった 。
上手くコントロールもできないし 、
少し使うだけですぐに魔力が切れてしまう 。
出来損ないに 、居場所なんてなかったんだ 。
そう言って 、不思議な液体を持ってきた 。
どうやら僕にそれを飲ませる気らしい 。
キラキラした目で 、不気味さも感じるような満面の笑み 。
今まで見たこともないような表情をしていた 。
迷う暇もなく 、その液体を僕に押し付けた 。
そして 、飲んでしまった 。
変われるかな 、なんて
0.1ミリでも気持ちが揺るいでしまったのが間違い 。
体が芯まで冷たくて 、目の前がグルグルする 。
吐き気もしたし 、死ぬんじゃないかな なんて思った 。
でも それと同時に 、
"また幸せになれるかな"なんて思ってしまった 。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。