知ってた
両思いだって……
2人が付き合うのは時間の問題だって
でも好きだった
諦めきれなかった
あの5歳児感
でも歌ってる時とのギャップ
全て好きだった
近所の公園のブランコに乗っていた
夕方だったので子供達は少なかった
私の心を感じるかのように
徐々に雲行きが怪しくなっていた
ポツ
頬に雨粒が当たった
その途端雨がパラパラ降り始めてきた
『雨か……』
雨のせいで今流れているのは
涙なのか雨なのか分からなくなった
嫌今はその方がいいかもしれない
ザーザー
時間が経つ事に雨は強くなっていった
『あ〜知ってても辛い!!』
自然と涙が流れる
『ふふっびっしょびっしょ泣笑』
ボーッと遠くを眺めてると
バシャバシャ💦
遠くから傘を持って走ってくる人がいる
『迎えに来てくれる人がいるっていいな……泣』
その人はこちらに向かって走ってくるが
雨のせいか涙のせいかでボヤけてた
?「あなた!!!!」
ん?誰かが呼んでる
気のせいか笑
?「あなた……」
そう呼ばれた時に気づいた
『涼太……』
名前を呼ぶとこちらに走ってきた
宮舘「あなたギュびしょびしょじゃん笑」
『涼太もじゃん笑傘さしてるのに濡れてんじゃん』
宮舘「あなた探すのに必死で途中から傘のことなんか忘れてた笑」
そうやって笑う涼太は何となくかっこよかった
『探してくれたんだ笑ありがとう笑』
宮舘「そんなのは今いいから笑このままじゃ2人とも風邪引くから俺ん家来て」
といつもの落ち着きはなく
肩を抱いてひとつの傘をさしながら涼太の家に向かった
その時も私がこれ以上濡れないように自分を犠牲にしてくれてた
2人を背にポピーが咲いていたのは言うまでもない
ポピー:
『恋の予感』
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!