第8話

6類 産業
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2024/06/18 08:00 更新
〜あなたSide〜
「来てくれてありがとね、あなたちゃん」
きんときから声をかけられる。
その隣にはきりやんもいた。
「ほんと毎日来てくれるねー。あ、本預かるよ!」
きりやんはアタシから本を受けとり去っていく。
「昨日、聞きそびれちゃったことで…シャークんもピアノは弾いてたけど、シャークんが7類の司書にはならなかったの?」
「そうだねー…担当を決める時に、いろいろあってね。俺らの中ならスマイルときりやんが博識だから担当が多くなっちゃって。俺とシャークん…NakamuとBroooockは1種なのにね。負担かけちゃって申し訳ないな」
「俺がなんだってー?」
「なんかこいつ腹立つな」
「ww…そうだ、2人に相談があるんだけど」
ばっちゃんと仲が良いという司書たちなら、あのノートを知っているかもしれない。
「ばっちゃんが持ってた、白いノートを知らない?」
「白いノート…!?」
「?…うん。中に物語が書いてあるんだ。ファンタジー系の」
「俺たちはそのノートを知ってる…」
「探してくる!」
2人は書庫に引っ込む。
ぽつん、とアタシはソファに残った。
そんなに驚くようなことだっただろうか。
「ごめんっ!見つからなかった…」
「いや、いいよ大丈夫。もしかしたら家にあるのかもしれないし」
「実はね、俺たちもそのノートを探してるんだ」
「あのノートは俺らにとっても大切なものだから…」
「彼女が死ぬ直前に持っていたのは見かけたんだけどね…」
「探してみるよ。ごめんね、時間食っちゃうな」
彼らは寂しそうな表情でアタシが帰るのを見送ってくれた。

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