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第3話

【第1話】自由の都を襲う龍災と西風騎士団
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2026/02/24 08:18 更新
旅人たちの協力により、ヒルチャールの巣の掃除という任務はすぐに解決された。そしてアンバーの案内で、空たちは自由の都──モンドにたどり着いた
アンバー
アンバー
あらためて紹介させてもらうわ。風と蒲公英 たんぽぽ牧歌ぼっかの城、自由の都──
アンバー
アンバー
西風騎士団に守られてやって来た旅人さんたち、モンドへようこそ!
パイモン
パイモン
やっと野宿しないで済むな。
ルナ
ルナ
やっと着いたー僕お酒飲んで来ようかなー
アンバー
アンバー
じゃあ自由時間にしよっか!旅人はわたしに着いてきて!
空
分かった。
ルナ
ルナ
そんじゃまたね〜
ルナがその場を去った。
パイモン
パイモン
それにしても、城内のみんなは…あまり元気じゃなさそうだな。
アンバー
アンバー
最近、みんな風魔龍の件で頭を悩ませてるからね。
アンバー
アンバー
でも、ジンさんがいれば、きっと全てうまく行く!
パイモン
パイモン
ジンさん?
アンバー
アンバー
西風騎士団の代理団長──ジン、モンドの守護者だよ。
アンバー
アンバー
ジンさんが一緒なら、風魔龍レベルの災害でも、きっと打ち勝てるはず。
空
すごい人みたいだ…
アンバー
アンバー
そうだ、一緒に騎士団本部へ行く前に、空に渡したい物があるの。
アンバー
アンバー
さっき一緒にヒルチャールの巣を片付けてくれたお礼だよ。
パイモン
パイモン
おいおい!オイラにはないのかよ?
アンバー
アンバー
えっと… パイモンちゃんには使えないものだからね。
アンバー
アンバー
でも、今夜はモンド名物のニンジンとお肉のハニーソテーをごちそうしてあげる。
パイモン
パイモン
ニンジンとお肉のハニーソテー!
アンバー
アンバー
とにかく、わたしについてきて。今から… 高いところに行きましょう。
そして3人は風神像の前の高台に来た。
アンバー
アンバー
普段、この辺は賑わってるんだけど…最近は風魔龍のせいで、商人や旅人がめっきり減ってね。
アンバー
アンバー
でも、曲がり角にある酒場はあまり影響を受けてないみたいむしろ、いつもより繁盛してる?
パイモン
パイモン
多分ルナが行ったからルナの飲みっぷりとかが原因だと思うぞ…
アンバー
アンバー
あ、それは確かに有り得そうね。
アンバー
アンバー
それで、お礼っていうのはね──
アンバー
アンバー
じゃ~ん、風の翼よ!
アンバー
アンバー
偵察騎士はこれで空を駆け抜けるの。モンドに住む人たちも、みんなこれを愛用してるんだ。
アンバー
アンバー
ここに連れてきたのは、あんたにこれの良さを体験してもらいたかったから!
パイモン
パイモン
ずいぶんと熱く語るんだな。
アンバー
アンバー
「風」は、モンドの魂だからね。
空が風の翼を使って練習を終えた時突如として黒い竜巻がモンドを襲う。
アンバー
アンバー
嘘…なんで風魔龍がここに…?
パイモン
パイモン
おい!あれって…
空
俺達が森であった巨龍!
静かで平和なモンド城は突然、巨龍の襲撃を受けた。それはアンバーが言っていた風魔龍であり、先程森の中で目撃した龍であった。
ルナ
ルナ
三人とも大丈夫!?
奥からはルナが武器を手に黒い竜巻を切り裂きながらこちらに戻ってきた。
アンバー
アンバー
私たちは平気だけど…旅人が…
ルナ
ルナ
空がどうしたの!?
パイモン
パイモン
旅人が飛ばされちゃったんだ…
ルナ
ルナ
なんだって?!
空
結構高いところまで飛ばされちゃった…
空
というか風の翼ってこんなに長い間とべるの?!
???
???
それはボクが千年風に助けて貰ってるからね。
空
君はさっきの!
???
???
今は目の前の龍を鎮めてあげて。
空
分かった。
風魔龍
風魔龍
{怒り狂う龍の声}
???
???
手を前へ出して、あの棘みたいなのに狙いを定めて。
空
こう…?
すると手から気弾が放たれた。
???
???
そう。上手上手。
風魔龍
風魔龍
{苦しそうな声を上げる}
ある程度気弾を当てると風魔龍は飛び去って行った。
スタッ…
アンバー
アンバー
大丈夫!?
パイモン
パイモン
平気か?!
ルナ
ルナ
大丈夫?
空
うん…。
すると後ろから拍手とともに1人の男がこちらに向かってくる。
ガイア
ガイア
まさかあの風魔龍と渡り合える異邦人がいるとはな。
ガイア
ガイア
これは希望か、はたまた新たなる嵐となるか。
アンバー
アンバー
風魔龍が…城内を襲ってる!
アンバー
アンバー
ガイア先輩、空さんにルナさん、ちょうどよかった、一緒に…
ガイア
ガイア
待て、アンバー。見たことないヤツがいるんだが?
アンバー
アンバー
あっ…そうだった。こちらはガイア先輩、わたしたちの騎兵隊長なの。
アンバー
アンバー
この人は、えっと……遠いところから来た空さんとルナさん。
ガイア
ガイア
 「遠い」ってことしか分からないのか…
アンバー
アンバー
事の経緯はこう…
アンバーはガイアに事の顛末てんまつを説明した…
ガイア
ガイア
まさか、ルナは神様だったなんてな。面白い組み合わせだ。
ガイア
ガイア
なるほど、事の経緯は分かった。モンドへようこそ。しかし、こんな最悪なタイミングで来るとはツイてないな…
ガイア
ガイア
俺にも分かるぜ、血縁者と離れ離れになるツラい気持ちがな。
ガイア
ガイア
それから、何で風神を探してるかは知らないが…
ガイア
ガイア
誰にでも言いたくない秘密はある、お前もその口だろう?
ガイア
ガイア
ははっ、だから聞かないでおいてやるぜ。
ガイア
ガイア
とにかく、騎士団を代表して礼を言うよ。
空
災いを放っておけなかった…ただそれだけだよ。
ガイア
ガイア
さっきの風魔龍との戦いで、守られた市民は全員お前たちの活躍を目撃した。
ガイア
ガイア
代理団長もお前たちに興味があるみたいでな。騎士団本部までどうかきてくれないか。
ガイア
ガイア
もちろん神様もだ。あの竜巻をたった一太刀で切り捨てたんだからな。おかげで市民の物資が守られた。
苦戦の末、襲いかかってきた風魔龍を撃退する。その終始を見ていた西風騎士団のガイアに誘われ、旅人たちは騎士団本部に向かった。
西風騎士団本部:内部──
ジン
ジン
やはり心配だ…私直々に迎えに行こう。
リサ
リサ
ジン、焦りすぎよ。待つと言ったのはあなたでしょう?
ジン
ジン
だが、こうしている間も風魔龍の被害は拡がっている。
リサ
リサ
心配なのは分かるわ、でも貴方まで焦ってしまったら市民達の不安を煽っているだけよ。
ガイア
ガイア
代理団長、お客さんだ。
ガイア
ガイア
… と、ここまでの経緯はこんな感じだ。
ジン
ジン
なるほど。モンドへようこそ、風と共に訪れし旅人よ。
ジン
ジン
私は代理団長のジン。こちらはリサ、騎士団の図書館司書だ。
リサ
リサ
あら、人手不足を手伝いに来た良い子ちゃんかしら?
リサ
リサ
可愛いわね。
リサ
リサ
ただ、タイミングがあまり良くないわ…
リサ
リサ
風魔龍が目覚めてからずっと、このモンド周辺をうろついているの。ここ一帯に大きな混乱をもたらしているわ。
リサ
リサ
おまけに今のモンドは、元素の流れと地脈の循環が子猫ちゃんが遊んだ後の毛糸玉みたいになっていてね。
リサ
リサ
魔法使いにとっては最悪な状況よ…肌も気分も調子悪いわ…
ジン
ジン
それがなければ、尋ね人の張り紙を出すよりも、騎士団がもっと効率のいい方法で君たちを助けられるのだが。
ジン
ジン
もうしばらくモンドに留まっていてくれ。西風騎士団が問題を解決してみせるから。
空
騎士団に丸投げするわけにはいかない。
ルナ
ルナ
記念すべき僕の救世の旅最初の救う国はここだね。
パイモン
パイモン
オイラも手伝うぞ!
ガイア
ガイア
じゃあ、作戦を練るとするか。
ジン
ジン
風魔龍がモンドに攻めてきたことで、逆に災いを終結させるきっかけを与えてくれた。
ジン
ジン
それとリサの魔法で探査したところ、モンドを包む暴風の源が分かったんだ。
ガイア
ガイア
ほぅ?どこなんだ…?
リサ
リサ
放棄された「四風守護」の神殿よ。
リサ
リサ
風魔龍があの暴風を引き起こせたのは、そこに残った力のせいなの。
ジン
ジン
私たちの目標は、放棄された四つの神殿のうち、この三つだ。
ジン
ジン
三つだけの理由については…みんなも分かっていると思うが。
パイモン
パイモン
分からないんだけど。
ルナ
ルナ
暗黙の了解ってやつだよきっと。
パイモン
パイモン
そ、そうなのか…
空
また今度教えてもらお?
パイモン
パイモン
だな。
ジン
ジン
西風騎士のみんな、時間は限られている。
ジン
ジン
暴風が猛威を振るっている今、守るだけでは意味がない。
ルナ
ルナ
さてと、災害がさらなる拡大をする前に、その神殿の遺跡へと向かおうか。
全員「あぁ!/えぇ!/おう!」
【続く】

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