そして、翌朝のことである。日が変わって朝日が昇り切る前に目が覚めた。ソファで寝たからか体がバカみたいに痛くて溜め息が出るくらいだった。
ぼやきながら起き上がって、脚に手を着いた。その際に手に何かが当たったものだから何かと思い下を見てみれば、そこには少年が眠っていた。ああそういや昨日拾ってきたんやったななんてぼんやり考えながらなんで此処に居るんだと思っていれば、少年は目を擦りながらゆったりと体を起こした。
どうやら寝ぼけているらしい彼の行動はどうにも猫に似ていてまあ愛らしいものだ。まだボーッとしている彼を横目に俺は頭を掻きながらスマホを眺めた。時刻は朝六時くらいのものである。
仕事もなければ、取り立てやる事も何もない。
久々のゆったりとしたそんな朝だった。
まあそんなことだろうとは思っていたが、また買い溜めのカップラーメンかピザかおにぎりやらを食わせるしかないのだが。
ふと昔、遠い昔の幼い頃、自分が食べた飯を思い出した。別に美味しくもなくて特別感とかもなくて不味い訳でもないその味に溜め息を吐いたあの日のことを思い出す。ただ胸糞悪いだけだった。
煙草臭いスーツを脱いでソファの上に掛けておき、少年に飯を与えたあと俺は風呂場に向かった。その後が一番問題で、上がった後にリビングに行けば、何も食べずに待っていた少年にめんどくせえなと思いながら溜め息を着いて彼の口に食べ物を突っ込んだ俺を変な目で見てきた。
そう呟く少年の真意は分からないしなんの脈絡もないが、気にしても無駄なのでとりあえず髪を乾かして服を着た。昨日着ていたスーツはとりあえずクリーニングに出すかとかなんとかを何となく考えながら、珈琲を飲む。その間も少年はジッと俺を見ていた。
飲みたいのかと聞けば別にそうでは無いのだとか。まあお子様に珈琲はただ苦いだけかと納得もして、した上でじゃあなんだと聞けばただ純粋に気になっただけなのだと言う。
変な奴だなと思いながらも子どもとは本来このように知的好奇心の強い生き物なのかもしれないと思い、珈琲を飲みながら少年の言葉を流した。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!