第35話

2-1-2 前日譚②
13
2025/04/01 09:00 更新
起きると私は自分の部屋にいた。
どうやら、そのまま眠ってしまったようだ。
ムクリと起き上がると頭がクラッとした。
……貧血かな。
そんな事を考えながら、私はまたキッチンに向かった。
キッチンには既にミカさんがいて、私を見るなり、
「あ、ノト!大丈夫!?どっか辛いところとか無い?」
と駆け寄ってきた。
私は頭がクラクラしていることを伝えようかと考えたが、ミカさんに変な心配をかけたくなかったから、
「はい、大丈夫です。」
と返した。
勿論笑顔で。
「本当にノトは頑張りすぎだから、今日はもうお風呂入って寝な!明日も早いし。」
ミカさんが時計を指さす。
時計は20時を示していた。
…え?
私は思わず目を疑った。
「私…何時間くらい寝てましたか…?」
そう尋ねると、ミカさんは少し考える仕草をした。
「えっとね、12時間くらい?」
さらっと答えるミカさんに私は言葉を失った。
「私…半日も寝てたんですか!?」
「うるさいなぁ…。」
そう言いながらレンさんが部屋から出てきた。
「明日大会だから寝かせてくれ…。」
そう言って戻っていった。
「ノト、今日はもう寝な。明日ウチが起こしてあげるから。」
ニカッと笑いながらそう言うミカさんにつられて、私も笑いながら言ってしまった。
「はい、ありがとうございます。」
私はお風呂に浸かり、自室のベッドに沈み込んだ。
明日は大会…。
レンさん、きっと強いんだろうな…。
そして、カッコいいんだろうな…。
ぼんやりとそんな事を考えていたら、いつの間にか眠ってしまった。
その日の夢は、白いコジャケを追いかける夢だった。

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