起きると私は自分の部屋にいた。
どうやら、そのまま眠ってしまったようだ。
ムクリと起き上がると頭がクラッとした。
……貧血かな。
そんな事を考えながら、私はまたキッチンに向かった。
キッチンには既にミカさんがいて、私を見るなり、
「あ、ノト!大丈夫!?どっか辛いところとか無い?」
と駆け寄ってきた。
私は頭がクラクラしていることを伝えようかと考えたが、ミカさんに変な心配をかけたくなかったから、
「はい、大丈夫です。」
と返した。
勿論笑顔で。
「本当にノトは頑張りすぎだから、今日はもうお風呂入って寝な!明日も早いし。」
ミカさんが時計を指さす。
時計は20時を示していた。
…え?
私は思わず目を疑った。
「私…何時間くらい寝てましたか…?」
そう尋ねると、ミカさんは少し考える仕草をした。
「えっとね、12時間くらい?」
さらっと答えるミカさんに私は言葉を失った。
「私…半日も寝てたんですか!?」
「うるさいなぁ…。」
そう言いながらレンさんが部屋から出てきた。
「明日大会だから寝かせてくれ…。」
そう言って戻っていった。
「ノト、今日はもう寝な。明日ウチが起こしてあげるから。」
ニカッと笑いながらそう言うミカさんにつられて、私も笑いながら言ってしまった。
「はい、ありがとうございます。」
私はお風呂に浸かり、自室のベッドに沈み込んだ。
明日は大会…。
レンさん、きっと強いんだろうな…。
そして、カッコいいんだろうな…。
ぼんやりとそんな事を考えていたら、いつの間にか眠ってしまった。
その日の夢は、白いコジャケを追いかける夢だった。











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。