第11話

高校の退屈
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2024/05/25 06:23 更新
あれから本当に暇な生活を送っていた。
豹馬はリハビリ生活で学校に来れず、
弱いチームメイトに演技し続ける日々。
それに豹馬が動けなくなってから、
マスコミはどうやらオレの事を注目し始めた。
走れない奴に用は無いということだろう。
時々、豹馬ば部活の様子を眺めたりしていたがオレは
声を掛けたりはしなかった。
強いて言うなら鰐間先輩が
喧嘩売りに行った時ぐらいだろうか。
そしてある日、豹馬がリハビリから戻って来た。
だが、あの豹馬が戻ってきたわけではない。
そりゃそうだ、今豹馬は
足に爆弾を抱えてるような状態。
あいつはもう全力で走れなくなっていた。
それを煽る鰐間先輩達を止めて、
オレは豹馬の方向を向いた。
そういやまともに話すのは
1ヶ月ぶりくらいだろうか。
そんな事を考えていても豹馬は何も発しない。
こういうタイプは嫌いなんだよな…
涼風あなた
お前、一言くらい言い返せよ。
その言葉はオレが想像より低い声だった。
今思うと何処かで苛ついてたのかもしれない。
たかが怪我で人生終わったかのように振る舞う姿が。
千切豹馬
っ…!
涼風あなた
前まで言い返してたろ。
なんでそれができないんだ。
千切豹馬
っ…おま
涼風あなた
「お前に俺の何がわかる。」って?
千切豹馬
涼風あなた
ああそうだな、
オレにお前の気持ちはわかんねぇよ。
涼風あなた
だけど、今のお前の状況は
自分のせいでもあるんだ、気付けよ。
千切豹馬
…どういう事だよ…!
涼風あなた
お前は自分に才能が
あると分かっていた。
涼風あなた
それ故に、
お前はチームをないがしろにした。
涼風あなた
それ自体を責めるつもりはない。
オレだって初めはそうする。
実際、オレはそれで間違った。
豹馬とオレの違う点といえば
オレはあれから部活に行かなくなったと
いう点ぐらいだ。
涼風あなた
でも、今はどうだ。
お前は怪我をしたのに
心配してくれる奴なんて誰もいない。
千切豹馬
……
涼風あなた
チームになれって言う訳じゃない。
ただ、チームのフリはしといた方が
得だったって言ってるだけだ。
オレはそう言い、豹馬の肩に手を置いた。
涼風あなた
今のお前は、つまんねぇよ。
千切豹馬
…っ!!
オレは歩いてコートから出ていく。
チームメイト
おい、どこ行くんだよ、涼風!
涼風あなた
帰る、じゃあな。
チームメイト
は?いやお前さぁ…?
校門をくぐり、帰路を歩き出す。
最近のサッカーはつまらない。
サッカー部の連中はチームに
拘る弱い奴らばっかだし、
唯一面白かった豹馬もあの状態。
ああ、退屈に殺されそうだ。
涼風あなた
なんか面白い事ねぇかなぁ…
____後に、その言葉が現実になるなんて
オレは知る由もなかった。

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