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第1話

突然の来客
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2020/02/14 15:24 更新
わたし
わたし
うぅ…最悪だぁ



ベッドに横になり体温計を見ると37.8の数値が映し出されため息をつく。学校に行きたいとお母さんに言ったけど無理したらダメと学校を休むことになった。


一昨日くらいから何となく調子が悪かったけど、テスト期間に入り無理してしまったツケがまわってきたらしい。
中間テストまで5日しかないのにどうしたらいいのか…




かな子は地頭が良いからノートをとるなんて事絶対
してないし、他の子はクラスが変わってからあまり喋ったことないし頼むなんて申し訳ない。
わたし
わたし
早く治して、学校行けるようにしなきゃ



再び布団に包まり、目を閉じる。
熱もあって身体が疲れていたせいか自然とうとうとしていった。






ピンポーン










チャイムの音で目を覚まし時計を見ると18時すぎていた。いつの間にかだいぶ寝ていたらしい。


こんな時間に誰だろう。お母さんもお父さんも仕事で帰ってくるのは20時は過ぎるし宅配が来ると言われた覚えもない。


寝癖を手ぐしで軽くなおしインターホン前の画面を覗いた。








わたし
わたし
えっ…嘘でしょ!?…
豆原一成
豆原一成
あなたさん?いるかな?




画面にうつっていたのは同じクラスの豆原くん。
優しくて爽やかでクラスの人気者だけど人見知りのわたしはほとんど話したことがない。



一体なんで豆原くんが!?…てかこんな姿みせられないよ…

パジャマで寝癖も少しついた自分を思い出し慌てるも待たせてはいけないと思い少しドアを開ける。





豆原一成
豆原一成
あっあなたさん!風邪って聞いたけど大丈夫?
わたし
わたし
うん、ちょっとまだ熱があるけど寝たら良くなったよ
それより豆原くんどうしたの?
豆原一成
豆原一成
いきなりごめんね💦
これ渡したくてさ




そう言ってリュックから取り出したのは何枚かのプリントが入ったクリアファイルだった。
紙の右上にはふせんで[数学]、[古文]と書かれ中にはノートのコピーみたいだ。




わたし
わたし
これ授業のノート?
豆原一成
豆原一成
そう!俺のノートのコピーになっちゃうんだけど
よかったら使って。
あなたさんみたく綺麗にまとめられなかったんだけど、一応先生が大事って言ったとこは書いてあるから
わたし
わたし
ありがとう…
でもなんで豆原くんが?



ほとんど関わりのない豆原くんがどうしてここまでしてくれるんだろう。やっぱり人気者は違うなぁ…私みたいなあんまり目立たない人にまで優しいなんて
豆原一成
豆原一成
えっ…それはいつもあなたさん真面目に授業受けてるから
わたし
わたし
…当たり前だよ、真面目ぐらいしか取り柄ないしね
豆原一成
豆原一成
そんなことないよ!
前あなたさんの机にノートあるの見てすごい頑張ってるんだなって思って!
それにいつも授業中うとうとしてても起きようとしてるでしょ?
わたし
わたし
なんでそれ知ってるの💦
あんなうとうとしてるとこ見られて恥ずかしいな



午後になると睡魔がきてうとうとするが何とか起きようと踏ん張っているところを見られていたなんて…穴があったらはいりたい…





それより豆原くんがわざわざ来てくれるなんて本当に申し訳ない…かな子に頼んでLINEで送ってくれればよかったのに




わたし
わたし
わざわざほんとにごめんね
かな子に頼んでLINEで送ってもらってもよかったのに…
豆原一成
豆原一成
いや、俺が来たかっただけだから…
わたし
わたし
えっ?
豆原一成
豆原一成
なっ…何でもない!!
風邪なのに外に出てもらっちゃって俺の方こそごめんっ!
わたし
わたし
こちらこそこんな格好でお恥ずかしい…
考えてみればパジャマ豆原くんの前に出るなんて私もだいぶ勇者だと思う。
まぁ豆原くんは良い人だからそんなことも気にしないのかな。
豆原一成
豆原一成
いや…その…あなたさんパジャマでも可愛いね
わたし
わたし
えっ…なっ…
あまりからかわないで…
豆原一成
豆原一成
でもほんとにそう思ったから…
ごめん、俺もう帰るね
お大事にしてね!待ってるから




そう言って豆原くんは自転車に乗って帰っていった。少し顔が赤い気がしたけどそんなにすぐに風邪ってうつらないよね…



わたし
わたし
うつしちゃったのかな…
わたし
わたし
てか、可愛いとか嘘でも嬉しすぎる…




こうしてみんな豆原くんに恋するんだなぁなんて考えてながら部屋に戻る。
もらったプリントの1番後ろに
"お互いテストがんばろうね"と書かれていた。


いつの間にか身体がまた熱くなった気がしてニヤケながらベッドに戻った。









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