《スンミンside》
走りながらあなたに電話をかける。
その答えだけ聞いて電話を切る。
あなたの家の前に着くと、エントランスで待っていてくれた。
そういって、俺の手を引いて部屋に入れてくれた。
俺はたまらなくなってあなたを抱きしめた。
そういって、ゴデチアの押し花の栞を見せた。
あなたの左手をとって薬指を握った。
ねぇ、あなた
あなたが不安で眠れない夜に、あなたの隣で眠りにつきたいんだ。
俺が隣りで、あなたの睡眠薬になってあげる。
さぁ、目を閉じて。
あなたが、俺のところに堂々と居られるようにするよ。
俺も、あなたが誇れるような男になるから、今度は、目を開いて、
ちゃんと見ていて。
END.
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。