第7話

覚醒ストレンジャー5
1,686
2022/11/05 17:58
グリム
ふぎゃっ!?
鳴き声…?

炎吐きながらでも器用なんだね
そう思いながら、おそるおそる目を開ける



すぐ目の前に、魔法の杖が見えた

いつの間にか後ろにマレウスさんが立っていて、杖を持っていない方の腕を私に回してくれている


辺りには私を囲うようにして空中に漂う半透明の壁みたいなのが3枚

横を見るとこちらに手を向けているイデアさんとオルトさん
あなた

皆さん…

グリム
むーむぐぐっ
あれ?さっきまで普通に喋ってたよね?いや、喋る狸も猫もおかしいけど……ッ!
グリム
痛ってーんだゾ!なんだこの紐!
ディア・クロウリー
紐ではありません。愛の鞭です!
ディア・クロウリー
ああ、やっと見つけました君、今年の新入ですね?ダメじゃありませんか、勝手に扉から出るなんて!
あなた

も、申し訳ありません!

…怖い

きっと、私もあのムチで叩かれるんだ。
何度も何度も、家で痛い思いはしたのに、私がいつもダメな子だから怒られる。
痛いのは慣れたはずでしょ、だから…体、震えないで。震えてるのが気づかれたら、もっと叩かれるから
あなた

ハァハァ…

マレウス・ドラコニア
イデア・シュラウド
オルト・シュラウド
ディア・クロウリー
まったく、手懐けられていない使い魔の同伴は校則違反ですよ!ああ、ただでさえ問題が起こっているのに…
使い魔なんて聞いた事も無いけれど知らなくて怒らせた私が悪い。だから、早く謝らなくちゃ…早く、早く……
あなた

もも、もぅ(((

マレウス・ドラコニア
何を言っているんだ、クロウリー。
イデア・シュラウド
ほんそれ。この子の使い魔がそのモフモフな訳ないでしょ
オルト・シュラウド
兄さんとマレウス・ドラゴニアさんの言う通りだよ
マレウス・ドラコニア
使い魔ならばあるべき、従属の印がヒトの子との間に存在しない。
それとも、この僕の見間違いだと抜かすか?
ディア・クロウリー
えっあ、ああー。
いやですねぇ、そんな訳ないじゃありませんか、ええ分かってますとも
ほんの冗談ですよ。アハハハハハ…
あなた

じょ、冗談……

 





マレウス・ドラコニア
ヒトの子探しご苦労。
マレウスさんに肩を抱かれて、建物の中に入る
イデア・シュラウド
この状況で冗談とか。あり得ませんわー
オルト、行くよ。
オルト・シュラウド
はーい
そんな声が聞こえた後に、イデアさんとオルトさんも後ろを歩いてくるのが分かった
 
ディア・クロウリー
ちょ、ちょっと貴方達、学園長を放っておいて入学式に向かいますかね!?
イデア・シュラウド
(寮長の拙者やマレウス氏を放っても今まで入学式が進んでる時点で結果出ているのでは?)
ディア・クロウリー
と言うか、なぜ貴方達は式典服を着て、ここに居るんですか!
マレウス・ドラコニア
入学式への招待を受けていた。この人の子にな。それとも、僕が式典へ出るのに何か問題でもあるのか?
ディア・クロウリー
い、いえ、決してそう言う意味では……
ディア・クロウリー
まったく、どうしてちょっと問題のある生徒ばかり入学してくるんでしょう…
通常特殊な鍵で開かない限り目覚める事はないはず。勝手に出てきてしまった生徒など今まで居なかったと言うのに!!
そ、それは
あなた

蓋が炎で飛ばされていたような…

ディア・クロウリー
結局は、この使い……ゴホン、このモンスターのせいという訳ですか

使い魔じゃないのであればどこから入ってきたのか……
イデア・シュラウド
(世界中から黒い馬車が来るから侵入したのは今日じゃない?

まぁ、その気になればこの学園の結界って壊せるぐらいの緩い守りですが。)
ディア・クロウリー
ささ、会場の鏡のはあそこですよ
 
イデア・シュラウド
《今回はここまでですぞ》
オルト・シュラウド
兄さん、今回ここは僕と2人だよ
それなのにタブレットでお話しするの?
《》の会話はタブレットで話してる事です。
イデア・シュラウド
《いいの、いいの。》
(オルトと2人だけとはいえ、そう言うの拙者に求められても…って感じですし)
オルト・シュラウド
なぜか作者が一気に公開したけど、これで“覚醒ストレンジャー編”は終了だね

次の“厳粛ブレイク編”は1回だけみたいだよ
イデア・シュラウド
《じゃ、この流れで早速次回予告行きますぞ
次回は闇の鏡で寮の選定…》
オルト・シュラウド
同じイグニハイド寮になってくれたら嬉しいのにね
イデア・シュラウド
《ほんそれ。あとは…次もモフモフは暴れるようですな
式典生身出席ってだけで限界なのに、これ以上拙者を巻き込まないでほしい》
オルト・シュラウド
頑張って、兄さん!
次回は寮長が全員出るみたいだから
イデア・シュラウド
《そんな目立ちまくれる人達の隣に立つとか…まず、人前に出るのですら……》
オルト・シュラウド
僕、兄さんと一緒に入学式に出れるの楽しみにしていたんだ
イデア・シュラウド
……
そうだね
オルト・シュラウド
うん!
それじゃあ、次回
イデア・シュラウド
厳粛ブレイク

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