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沢山の色が混じった雲に飛び乗り、近くの鏡の様に輝く湖に飛び込む。
ん?誰だって?私はあなた!
寝てたらね、なんだか知らない世界の様な場所に居たんだ!でも、すっごい楽しい!
…もうこのままずっとここに居たい。
私ね、虐められるんだ。
何もしてないのに、ある日クラスの女子から呼び出されて、巷で言う『カッターキャー』ってのをされた。お陰でもうモブライフは送れなくなるわ、色々困ってるの。
ポツリ、とそう呟いた瞬間に、湖の上に誰か立っていた。
…『エリーナ』が創った世界。それが夢の世界って事?
そう『エリーナ』は持っていた扇子で仰ぐ。その時、風が物凄い勢いで吹き、私の意識もその風と共に飛んで行くような気がした______
朱寿に物凄い剣幕で言われ、直ぐにベットから降りて朝ご飯を食べに行った。あれ、さっきまで『エリーナ』と一緒じゃなかった?
まあいっか、それより急がないと!
私はそれから『エリーナ』の事なんか忘れたまま、朱寿とダッシュで学校に向かった。
あー、また『彼奴ら』か。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!