第2話

400
2021/07/20 06:03
沢山の色が混じった雲に飛び乗り、近くの鏡の様に輝く湖に飛び込む。
ん?誰だって?私はあなた!
寝てたらね、なんだか知らない世界の様な場所に居たんだ!でも、すっごい楽しい!
…もうこのままずっとここに居たい。
私ね、虐められるんだ。
何もしてないのに、ある日クラスの女子から呼び出されて、巷で言う『カッターキャー』ってのをされた。お陰でもうモブライフは送れなくなるわ、色々困ってるの。
胡桃沢 (なまえ)
胡桃沢 あなた
…私がこんな見た目じゃなかったら、虐められないのかな。
ポツリ、とそう呟いた瞬間に、湖の上に誰か立っていた。
胡桃沢 (なまえ)
胡桃沢 あなた
?!えっ?!なんで浮かんでるのっ?
誰…?
エリーナ
エリーナ
こんばんは、今日も月が綺麗ですね。
エリーナ
エリーナ
私は…そうですね、『エリーナ』とでも名乗りますか。ここは夢の世界、私が創った世界だとでも思っておいてください。
…『エリーナ』が創った世界。それが夢の世界って事?
エリーナ
エリーナ
ええ、そうです。
それで、貴方は何故あんな顔をしていたの?
胡桃沢 (なまえ)
胡桃沢 あなた
…この見た目で虐められるから。
エリーナ
エリーナ
…それは違います、明日どうせ分かる事でしょう。では、またこの世界へ______
そう『エリーナ』は持っていた扇子で仰ぐ。その時、風が物凄い勢いで吹き、私の意識もその風と共に飛んで行くような気がした______







弧暮 朱寿
弧暮 朱寿
____!!__!
…起きてあなた!学校よ!
胡桃沢 (なまえ)
胡桃沢 あなた
…あれ??あ、おはよー朱寿。
弧暮 朱寿
弧暮 朱寿
おはよーじゃない!さっさと朝ご飯食べないと遅刻しちゃうよ!
胡桃沢 (なまえ)
胡桃沢 あなた
はっ、はいっ!!
朱寿に物凄い剣幕で言われ、直ぐにベットから降りて朝ご飯を食べに行った。あれ、さっきまで『エリーナ』と一緒じゃなかった?
まあいっか、それより急がないと!
私はそれから『エリーナ』の事なんか忘れたまま、朱寿とダッシュで学校に向かった。
あー、また『彼奴ら』か。

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