第76話

⛓️
1,003
2025/07/09 14:35 更新


(なまえ)
あなた
迂闊うかつだった…)
(なまえ)
あなた
(まんまと騙されるなんて…!)

後悔とやるせなさが込み上げながらも
ただひたすら、ハンさんの元へ走った。


会場の中へ入ると、さっきよりも人が増えていて
人混みを掻き分けて、来た道を進んで行った。






(なまえ)
あなた
…!

走って行った先には、
ちょうどランウェイの袖に入ろうとしているハンさんと





ハンさんの背中に向けて刃物を振りかざす人の姿があった。





(なまえ)
あなた
やめろ…!!
!!!
ハン
ハン
え?
ハン
ハン
!!




驚いた様に一瞬振り向いた女を背後から抱え込み
床に投げつけた。


ハン
ハン
…っ!!
は、離せ!!
(なまえ)
あなた
刃物を下ろしなさい!
うるさい!!
殺す…殺してやる!!!
(なまえ)
あなた
…っ!

女は床に押さえつけられていてもなお、刃物を強く握り振り回した。
刃は、私の腕や顔をかすめていく。



(なまえ)
あなた
ハンさん!!
(なまえ)
あなた
早く行って!!
ハン
ハン
…!

放心状態で突っ立っているハンさんの手は微かに震えていた。

(なまえ)
あなた
早く…!
ハン
ハン
でも…っ
(なまえ)
あなた
…大丈夫。
(なまえ)
あなた
貴方のショーは誰にも奪わせない…!
ハン
ハン
…っ!

ハンさんはぴくりと肩を揺らし、
そのまま袖へ向かって走って行った。



くそっ……
(なまえ)
あなた
大人しくしていなさい。
……このままじゃ、ここに来た意味がないじゃない…。
これじゃ、タダ働きだわ……
(なまえ)
あなた
…どう言う意味?
………

意味深な言葉を残した女はその後すぐに大人しくなり
観客の誰かが呼んでくれたであろう、警備員と警察によって連れていかれた。


(なまえ)
あなた
(あ、ハンさん…)
(なまえ)
あなた
(怪我とか無かったのかな…)

ぽつんと1人残された後ふと思いつき、
そのまま自分もランウェイの袖へ向かった。

プリ小説オーディオドラマ