いつも通り敦が出勤すると、今日非番のはずの人たちも、いつもサボってばかりの太宰も出勤し、皆が揃っていた
しかもみながみな、暗い表情し机の上を見下ろしていた
敦の問いに弱々しく、泣きそうな顔で鏡花が机の上を指さす
そこには、廃墟の近くに生えていたシオンという花やかすみ草が置いてあった
乱歩はいつものテンションは何処へやったのかと聞きたいほど神妙な面持ちでそう云った
シオンやかすみ草の花言葉を考えるとあの子は…もう、、
乱歩さんからあの子の寿命が残り僅かであることは告げられていた
けど、いざ目のあたりにすると涙が止まらなかった
ナオミは声を震わし、与謝野もいつもよりテンションが低く、鏡花は何処か冷静そうに、だけど啜り泣いている声が隠せてない
国木田も口ではそんな事を云っているが声が震えている
谷崎は何かを耐えるようにぐっと堪えていた
探偵社の人たちの中でも飛び抜けハクのことを可愛がっていた社長は憂いのある顔をしそっと目を閉じた
賢治の問いに答えた太宰は悲しそうな顔をしてはいるものの何処か清々しかった
その後、探偵社の人たちの必死の捜索で見つかったハクの遺体はとても幸せそうな顔をしていたという
かすみ草の花言葉……「幸福」「感謝」「親切」
シオンの花言葉……「思い出」「別れの悲しみ」
『今昔物語』では、シオンは「お墓の横」に植えられるとされていて又、シオンの花言葉には「追憶」という言葉がある為死を連想させる花とも言われているそうです。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!