まずは、クナイで様子みようかな。私は、クナイを投げた。
バキン
力だけで破壊した!?まずい。これは、予想外。あいつは、外側に攻撃をしても、おそらくびくともしないだろう。だから、毒を使って内側から破壊しようとしたのに······。
来る!!
バキン
しまった。私の剣も破壊された!!私は、上に飛んでかわす。
ドカーン
なんていう破壊力なの。あんなのに、当たったら······。
さすがに人を持ちながら戦うなんて無理あるんだけど······仕方ない。私は、憎男を横にさせた。
挑発には、成功した。このまま『桜手裏剣』を出して、剣技で終わらす。
私は、桜手裏剣とともに走り出した。
力をためて、私が近くに行ったときに撃つのか。あの攻撃を喰らったら、ただでは、すまなそうね。でもね。そんなの、関係ない。
私は、花粉をまとめた奴を発射した。
攻撃が当たった!!よし、もう一度。
ガシッ。
しまった。刃先を掴まれた。まずっ。
バン
私は、一撃をもらって、ぶっ飛んだ。くっ。痛い痛い。今までは、私より下の方が多かったし、傷もあまりつけられず、勝ってきた。それに私は、攻撃とスピードのアタッカータイプ。ディフェンス型じゃないから、結構つらい。
私が主に使える魔法属性は『花』。これは、特殊属性に入る。基本的には八属性だが、まれに特殊な属性を持つ人がいるみたいだ。そして、特殊属性を持つ者は、とあるパワーアップができるみたい。だから、悪いけど使わせてもらうね。
私のパワーアップは、『桜の巫女』。著しく花魔法を上げ、その中でも桜の技の威力を3倍に上げる。
バリバリバリ
桜の手裏剣がゴンザレスの拳とぶつかり合う。
バキン
私は、力をためていた。花魔法の中で、私しか使えない桜技。
ドカーン。
凄まじい爆発音が起こった。あれほどの攻撃を喰らったら、どうなるのか分からないね。
······
!?
煙がなくなり、そこにあったのは、魔法少女の格好をした女の子に担がれているゴンザレスの姿だった。
なんなの。あの子。明らかにゴンザレスという男より強い。なんなら、私を簡単に殺せちゃうみたいな強さ。本当は、敵と分かった以上、見逃したくないんだけど······私も3連戦は、さすがにきつい。今回は、見逃した方がいいと思う······。
ゴンザレスと女の子が消えた。転移魔法か、何かか?ってか、私達も早く帰らないと······。私は、憎男を担いで家まで向かった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!