妖刀、舞姫によって日が落ち
刀をカチンと鞘に仕舞うと
薬売りの姿は変化し
場所は天空へと移り変わる。
天空には薬売りともう1人
助けるつもりもなかっただろうに、意地の悪い男だ。
そう不敵に笑い、煙管の煙をぐるりと自身の周りに振り撒き
裾から札を取り出した。
そう言うと、札には赤い文字が浮き上がり
勢いよく妖の額に張り付いた。
蟒蛇。
大蛇の変え名。
蛇が卵を呑む様に似ているため,酒豪などを表す言の葉に使われている。
あの男は
蟒蛇が憑っていたため、酒に溺れ
終いにはあの薬で真の姿を表した。
かちん。
舞姫によって
あの男は、、
妖と共に還ってしまった。
薬売りは手を合わせてから再び地へ戻り,降ってくる灰を見つめる。
そう言ってにっこり笑い、とある薬を地に撒いた。
2人は,夜煙に撒かれていなくなった。















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!