暇72side
配信がスタートした。
【タイトル】は……………つける時間がなかった。
配信を始める告知にも、普段の雰囲気ではなく。
いれいす、すたぽら、シクフォニ。
全てのリスナー(用事がある人を除く)が集まった。
同接……まさかの、16万。…………怖。
改めて、リスナーに大切にされていると思った瞬間たった。
そんな、リスナーに報告しなければならない。
LANが“余命”で死んだことを。
少し前、電話が来た。
既に死んでいことは、分かっていた。
それでも、涙が溢れていた。
どこか、生きているかもと、期待していたんだ。
そして、みんなで確認しあった。
意味の分かっていないメンバーには説明した。
………“余命”で、死んだ……と言うつもりだったが…
“いや、らんくんは余命ごときで死なないよ”
………と、__組から、言われてしまった。
……マジでそれな。
俺もそう思ってたわ。
結局、“殺された”……と、
伝えたが“余命”で死んだとリスナーに伝える。
事態を予測したのか、OKしてくれた。
画面は、用意出来ず、真っ暗。
左端に並ぶ、14個のアイコン。
BGMですら、かかっていない。
配信とは思えない異様な空間。
そして、始まる配信。
息が詰まるような時間が始まった。
配信とは思えない、冷たい声。
今更ながら、VOISINGチャンネルで
配信をすればよかったと思っていた。
言いにくそうに、言葉のテンポが落ちた。
だから、おれが変わりに言った。
空気が凍った。
1秒が1分にも1時間にも
感じられるような重い空気がながれた。
それでも、
読めないような速さで永遠と流れるコメントの嵐。
説明を、しなければならない。
嘘と本当を混ぜたシナリオを話し始めた。
これでもう、本当のことは言えない。
なかなか、迫真の演技じゃね……?
感じてる気持ちはそのままだけど…
あのメンタルで演じ切る俺らすご。
ある意味、嘘じゃない。
ほぼ言い訳のような
説明を1時間ほどして、配信は終わった。
それからの時間は、最悪とか言うレベルじゃ無かった。
リビングに集まり、何もせず。
秒針の音だけが響いていた。
これから、シクフォニは、どうするんだ?
活動は辞めない。絶対。
東京ドーム行くから。LANが居なくても。
そんで……天下統一する。
絶対
LANがそうしたいって言ってたのもそうだけど。
シクフォニの目標でもあるから。
でも、今よりいい企画や、オリジナル曲は出来ないかも…?
オリ曲、たまにLANが作ってるんだよな……
偽名使って、ほかのメンバーには、バレてないけど。
(悪魔で私の小説の設定です)
俺は曲作ってる時に、突入したけど。
企画も、
みんなで作ってるけど案をまとめてるのは、LANだし…。
ガタンッと静かな空間に爆音がした。
いるまは、自分のスマホを俺らに向けて突き出した。
画面には、通知が2件と表示され、その下には。

(バリ自作。本人とはガチで関係ないから!!)

いや、なんで?
なんで、更新されてんの?
ダダダダダダッバンッ
マジで、なんで?
動画の内容は
①死んだ理由
②余命宣告された理由
③黙ってた理由
④初兎が弟だってこと
⑤死んだのに始まる毎日投稿(1年くらい)
うん、俺もそう思うわ……
いつの間に、
こんなの作ってたんだよ……死ぬ気満々じゃねぇか
1年分のストックとか頭沸いてんじゃねぇの?
マジで、いつ撮影したんだよ……有余1週間だったよな…?
………あ、もしかして……3ヶ月…?
いや、だとしてもだろ
ダダダダダダダダダッ
バ-ンッ
知らんよ、知らん知らん
マジで?
ピッ
待て待て待て、情報量多いって!!
たしかに……
その考えが、浅はかだったのかもしれない
あれから、1ヶ月経っても初兎は見つからなかった












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。