大天使様から、聞かされた場所は。
僕の眼前には、苦しそうに咳をする少年がいる。
中学生くらいかな、でもまだまだ幼そうな雰囲気がする。
いかにも元気っ子そうな感じだ。
そのせいか、少年の"異質さ"がより際立った。
以上に細い身体、悪い顔色……
腕なんて、
何かの拍子にポッキリ折れてしまうんじゃないかと思うくらいには細かった。
苦しそうな呼吸音が、部屋中に響く。
白く、質素な部屋中に。
誰が見てもそう感じ取れる少年は、
まるで息をする度に、毒を吸っているみたいだった。
大天使様の言う通りに。
大天使様の手足となって、命をこなすだけ
スッと小さく息を吸い、呪いを唱える。
たちまち少年の周りは、神々しい光に包まれた。
夜のせいもあって、
その光はいつもより一層強く感じられた。
まぁ……、人間には見えないけど
暫くして光が徐々に弱まり、完全に無に帰った。
光の中にいた少年は、
急に良くなった症状に大層驚いていた。
喉に手を当てたあと、頬をつねる。
痛みを感じてようやく、
少年はこれが夢ではないと実感したようだった。
これで、大天使様からの任務も完遂できた。
帰って報告しないと、
僕は少年に背を向け、病室から出ようとした。
その時、背中側から壊れてしまいそうな声が聞こえた。
この世の全てに、絶望しているかのような声が











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!