【あなたの下の名前視点】
わたしはもう、
「理想」とか「欲望」とか
そんなもの求めてない。
必要ない。
どうせ、どうせ崩れるなら
要らない。
無くていい。
なんか見覚えのある人達だな。
そう思った。
きっと気のせいだろう。
男の人がたくさんいる。
怖い。苦しい。
また、何かされるんじゃないだろうか。
先生は相変わらずチャラチャラしてる。
本当にフレンドリーな先生だ。
え、、え?
本当に引き取ってくださるの?
こんなわたしが?
というか、わたし、
「男性恐怖症」なんだけど、、
体が拒否反応を出している。
瞬時にそう感じた。
わたしは、ここ(孤児院)の外で
生活することは、
学校以外、ほとんどない。
少し買い物に行くことはあっても、
がっつり生活したことはない。
それが一番に感じた答えだった。
わたしは、硬直してしまった。
目の前に男の人が来た。
こうなる未来は見えていた。
というか、こうなるしかなかった。
だってわたしは、
「男性恐怖症」だから。
同じ空間にいるのはまだ大丈夫。
話したり、声を掛けたり、一緒に活動したり、少しでも近くに来られるとまずい。
だから、学校は本当に危険。
苦しいし、怖い。
男性の先生の授業は、
ビクビクと、怯えながら受けている
先生方は、それを理解して、
なるべく近くに男の人が来ないような席にしてくださっている。
本当に感謝だ。
だが、孤児院はそうは行かない。
男の子だっている。
でも、わたしの住んでいる塔は、
女性しかいない。
だから、男性と直接関わることはなかったんだ。
でも、こんな形で関わらなくてはいけないなんて、、
謝ることしかできなかった。
目を合わせるなんて難しい。
とても失礼なことをしてしまったのは
わかっている。
でも、怖いんだ。
苦しいんだ。
また何かされたら、
どうにもならないんじゃないか。
次は 「 死ぬ 」 んじゃないか。
そう考えると、
何もできなくなる。
やはりわたしは、
一生外の世界を見ること無く、
死ぬのだろう。
どこ家庭にも受け入れてもらえないのだろう。
そう、ネガティブな思考を巡らせていたときだった。
あんなに酷い態度をとってしまったのにも関わらず、
案を出してくださり、それに、
「一緒に過ごしたい」
「男子達も、大丈夫」
「克服できるチャンス」
「女子3人と」
この言葉を信じれば、
大丈夫なんじゃないか。
自然とそう思えた。
わたしは、どうしたいのだろうか。
このまま孤児院で1人で暮らすか、
元気な男女12人と暮らすか。
わたしは、わたしは、、わたしは、、、
受け入れてもらえた。
手伝ってくださった。
それが唯一の救いだった。
これから、楽しい日々がはじまりますように
そう、神に願った。
初投稿失礼しますm(._.)m
きゃのん。と申します!
初心者なので、わからないことまみれですが、お願いしますm(._.)m
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。