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🌫️ side
あなたの下の名前は顔を上げて月を眺めていた,。
弱風に長くて黒い髪が靡き,あなたの下の名前の涙は,
頬を伝ってキラリと手の甲に落ちていった,。
放っておけば,すぐ飛んでいってしまいそうな程,
弱々しいあなたの下の名前が見てられなくて横から抱き付いた,。
これが,僕に出来る最大限の事だった,
数秒間固まっていたあなたの下の名前が,それに応える様に
強く抱き締め返してきた,。
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💗 side
いつも私はどんな事があっても,笑顔を絶やさなかった,
理由はただ単に,自分の気持ち次第で,私達に
暴力を振るう大人の様になりたくなかったから,。
相手に不快な思いをさせて気分を損ねるなら,
自分がした方が後々信頼を得て,効率がいい,。
でも,今日だけは笑顔が上手く作れなかった。
純粋に心から愛してる,と思っていた人への
自分の気持ちを疑ってしまった,。
この思いが,“本物”なのか“偽物”なのか,
自分でも分からなくなってしまったから,____,
気付けば涙が頬を伝って,手の甲にポツリと落ち,
いきなり時透さんが抱きついて来た,。
時透さんの声と,姉さんの声が重なった。
昔,花魁をやっていた時に姉さんに言われた言葉,。
どれが本物の自分なのか分からなくなってしまった時,
何もかも,全部出来なくなっていく事に耐え切れなくて
姉さんの所に逃げた事がある。
その時は暖かく抱き締められて,ぐちゃぐちゃに泣いている
私を見て,姉さんも一緒に泣いていた,。
ー
この時,私は初めて心からの“好き”を言えたかもしれない,
そう考えると大分気が楽になった,____,














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。