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第38話

jisung solo
7,976
2024/01/15 22:36

r18
リクエストじゃないです。
ジェミチソをリクエストして下さった皆様へ謝罪とお詫びの作品です。

ジェミチソ書きたいのに、絶対上手く書けるのに、“ジェミンは確実にデカ乳の雌だろ”っていう思考が頭を離れず、とうとうジェミン攻めが地雷になり始めています。すみません絶対にどこかできっとジェミチソを書くので今はこれで許して欲しい、すまない、かたじけナッシング、ドレッシング、エブリシング、モーニング、イブニング、キーピング



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リビングもトイレもお風呂も寝室も、全部全部確認した。




この宿舎には、自分以外誰も居ない。




そして夜まで、帰ってこない。




「……よし…」



タオルの上に敷かれたペットシーツ。
枕元に並べて置いた、ローションと数々の玩具。
充電切れになることを見越して、スマホには有線のイヤホンが挿さっている。

準備万全だ。

黒い下着一枚の姿でベッドに乗り上げながら、スマホを手に取ってイヤホンを耳に挿し込む。お気に入りの動画を開く最中にも、今からすることを想像して身体が高揚した。僅かに体温が上がって、いやらしい気持ちになって、お腹の下が熱くなっていく。早く早くと急かしてくる身体をわざと抑え込んで焦らすように、ゆっくりと仰向けに寝転がった。


「…ん……」


指の先でそっと、下着の上から膨らみに触れた。
枕に立て掛けられたスマホの画面には、男女が布団の上で服を脱ぎ始める姿が映っていた。肌が白くて綺麗な長髪の女と、鍛えられた筋肉が目立つ大柄の男。目線は血管が浮いた男の手を追いかけ、それに倣うように手を動かして下着の中に手を入れた。既に硬くなって熱を帯びた性器は、布を持ち上げながら染みを作っていく。親指の腹で先端を撫でて、優しく扱いて快感を煽る。くちゅ、くちゅ、と弱々しい水音を響かせながら。


「ん、…はぁ……」


とろ、と我慢汁が溢れて落ちた。
下着の中で手を動かしながら、動画の中で進んでいく男女の交わりを見つめた。喉に溜まった唾液を飲み込んで、下唇を噛みながら息を殺す。少しだけ手の動きを早めるだけで、背中を走る快感が下半身をむず痒くさせた。数週間も溜まった欲が加速させる快楽が迫り上がるのも早く、全身を駆け巡る快感には無意識に腰が揺れた。動かない手の中で、腰を動かす度に擦れる肉棒は苦しげに膨らんだまま。絶え間なく溢れる我慢汁が腹に溜まり、指に絡みついていく。


「ぁ、ッ……ん…」


ぬちゃ、くちゅ、と立つ音と自分の喘ぐ声。
敏感な部分に触れる度、腹に力が入って息が詰まる。その感覚が気持ち良くて、また求めるようにわざと亀頭に爪を立ててカリカリと弄った。剥き出しになった神経を触られるような刺々しい快感には腰を浮かせて、ベッドシーツを握りながら目を瞑る。イヤホンから聞こえる女の喘ぎ声と男の吐息に乗せられて、殺していた息を吐いた。


「はー、ッ…ぁ、……」


ぐちゅ、と強く肉棒を握って、僅かに溢れた白い液体を指で掬って塗りたくった。滑りが良くなると手を動かす速度も早くなって、それでも刺激が足りずに枕元から玩具を一つ取ってスイッチを入れた。振動の強さを躊躇なく“強”に設定すると、激しく震えるピンク色のローターをそっと肉棒の先へ当てた。


「、ッ〜〜、ん゛、…っ、」


求めていた感覚が一気に身体を支配すると、耐えきれずに身を捩ってうつ伏せになった。ぎゅっとベッドシーツを掴みながら枕に顔を埋め、回らなくなり始めた頭を起こして動画に目を向ける。男の太い指が女の性器を触って、形のいい唇が乳房に触れている。

いいな、僕もあんな風にされたい。


「はぁ、ッ…ぅ゛、ん…っ…〜、」


ローターが離れないように手の中で性器と一緒に握って、襲い来る快楽に逃げず足先に力を入れて耐えた。下着の中で溢れて溜まっているであろう我慢汁で滑るローターが、裏筋に当たって刺激を与えてくる。近づく限界には腰を浮かして、スマホ画面に映る男の指を目で追いながら。


「ぁ、…ッ、イく、っ…」


控えめな声と裏腹に、ビクりと大きく身体が跳ねた。
どぷ、と下着の中に放たれた白濁液、絶頂の最中でもローターは肉棒を刺激する。


「は、ッぁ、゛…っ……ッんっ、…」


どくん、どくん、と肉棒が脈打つ。
受け皿になった下着の中から手を引き抜くと、手指を隙間なく白濁液が汚していた。治まらぬ勃起に硬くした肉棒もローターも余すところなく体液に濡れ、汚れた手をそのままにスイッチを切って仰向けになった。

下着を指で引っ張って脱ぐと、ベッド下に投げ捨てた。腹の上に溜まる白濁液を指で掬い取ると、どろりと濃厚に糸を引いて落ちていく。用意したローションが必要も無いくらいだ。


「…っ、ん……」


動画の中に映る女の体勢を真似るように、脚を折り曲げて開いた。誰も見ていないのに恥ずかしくて、その羞恥心を掻き消すように動画へ目線を移した。腹に溜まった白濁液を指で掬い上げると、零れぬようにゆっくりと足の間に腕を伸ばし、肉棒の先に潜む“入口”へと指を触れた。絶頂の直後で未だに荒い呼吸を整えないで、動画の進む限り休憩を挟まずに手を動かす。休む時間すらもどかしい、身体が求める快感はこの程度じゃない。


「…ぁ、…〜、ッ……ふー、…」


指の先が、簡単に飲み込まれていく。
後孔に二本指を挿れ、根元までぬるぬると熱い奥へ。散々解した後だからか、久々であっても痛く苦しいことはなかった。求めていた快感の一つをやっと得られた、パズルのピースがはまったような感覚。それでもまだピースは幾つも足りていない。
男の指の動きを真似て、指を動かして自分の後孔を掻き混ぜていく。女の膣と男の肛門じゃ指の可動域も限られてくるのに、それを無視して指を折り曲げて奥の肉壁を割り裂いていく。ぐちゅぐちゅと腹の奥で鳴るのは、精液と腸液が入り交じって粘り気を増す音。


「は、ッ…〜、…ぁ、…」


また少し絶頂に達しそうになったところで、咄嗟に指を引き抜いた。びく、と反応して頭を持ち上げる肉棒は我慢汁でしとどに濡れ、また腹の上を汚していく。

駆け巡る快感の余韻に息を吐いて目を細めれば、枕元の玩具を取った。


多忙な芸能生活の中での、ささやかな楽しみ。
それは運動でもお出かけでも、怠惰に過ごすことでもない。宿舎に誰一人居ないときにだけ出来ること。熱中し過ぎて知らぬ間に日が暮れていることだって、電子機器の充電が底を尽きても続けてしまうくらい、一度手を出すと止められない。忙しくて中々出来なかった後なんていつもの数倍気持ちが良い。
誰も自分が、こんなことをしてるなんて思いつきもしないだろう。女の人を抱くんじゃなくて、男の人に抱かれる想像をしながら、女の人が使う玩具で気持ち良くなってるなんて。

大の大人で、大の男が、こんな恥ずかしい事でストレスを発散なんて良くないと分かっていてもやめられない。

誰にも言えない、ヒミツ。


「……っ…」


肉棒の形をした玩具に、喉をごくりと上下させた。
舌先で玩具の先端を迎えると、唇を押し当てながらそっと口内へと飲み込んでいく。唾液で滑らせながら手で玩具を動かして、もう片手で後孔を弄った。別に誰かのものを奉仕する予定なんかないのに、まるでその時のために練習するように、舌を動かして喉奥まで吸い上げていく。口内でさえ擦られると気持ちが良くて、ドロドロと腹の上に垂れる我慢汁が臍の溝に溜まってはベッドシーツ…否、ペットシーツの上に落ちた。


「ん、ぐッ…ぅ、゛ッん、゛…」


自分で首を上下させて、玩具を舐める。
玩具の先端が上顎に擦れてもどかしくて、絶頂を求めて張り詰める自身の肉棒は誰にも触れられず寂しげに体液を垂らした。
口から玩具を引き抜くと、唾液で十分に濡れたそれを持った手を後孔へと伸ばした。口端から垂れる唾液も拭わずに脚を開いて、玩具を後孔に当てると、ゆっくり先端を押し込んで飲み込ませていく。


「ッん゛、ぁ……ッ〜、…」


ちゅぷ、と亀頭部分を飲み込むと共に、びゅるっと白濁液が腹の上に散った。後ろばかりを構われて限界だった肉棒から、どろどろと勢いなく垂れる体液は淫らだ。
手で玩具を押し込めば、ずるずると躊躇いなく奥まで飲み込んでいく。それを手で抜いて、また奥へ。ぬちゅ、ぬちゅ、と音を立てながら玩具を動かして快感を煽っていく。


「は、ぁ゛ッ、…っんぁ、゛、…っ、ふ、…」


ぐじゅ、じゅる、と後孔から淫らな音が鳴る。
流れ続ける動画も見ずに、自分の手が与える快楽にひたすら浸った。抜き差しを繰り返す手を早めれば、その分激しい快感が襲う。これが待ち遠しかったものだ。


「ぁ、゛だめ、ッまた、イ、ッ……ぁ、」


また、イきそう。
でも今じゃない。

迫り上がる絶頂感がすぐそこまで来たところで、手を止めて身体を起こした。膝立ちになって片手をつくと、別の玩具に取り替えて後孔の下に置いた。手で持たずとも自立する仕組みになっている玩具は、さっきのよりも少し大きくて歪な形をしている。


「はー、ッ……は、ぁ……っ……」


けれどそんな事などお構い無しに、そっとそのディルドに後孔を当てがって腰を下ろした。邪魔くさいイヤホンを取って退けると、腹の中を埋める質量に震える息を吐きながら腰を揺らした。
こんな恥ずかしい格好、誰かに見られたらどうしよう。ヒョンの誰かに気付かれたら、何て言い訳しようか。


「ぁ、きもち、ッ…んぁ、゛、っは、…」


ベッドに両手をついて、腰を浮かして下ろす。
開きっぱなしの口から溢れる唾液をそのままに、怯みそうになる快楽にも止まらず腰を揺らした。ぐじゅ、じゅる、ぐちゅ、と腹の奥から音がする度、腸壁にディルドの尖った部分が当たって堪らない。擦れて体液が泡立って、どんどんお腹が熱くなる。


「ッ、ん゛、ん、ッぅ、ぁ゛、ッ…ぁ、!」


腰を揺らす度に声が漏れて、肉棒からもとめどなく体液が流れていく。肉棒を手で扱きながら、片手をついて何度も何度も腰を揺さぶった。誰かの身体の上に乗ってする騎乗位みたいに。


「ぁ、やば、ッん、゛ぁ…!」


ぐぽ、じゅぽ、と玩具を抜き差しして、どんどん自分の快感を煽っていく。肉棒を扱く手を止めて両手でベッドの柵を持ち、無我夢中で腹の奥に当たるように腰を揺さぶった。


「んぁ、゛、ッでる、ッ…」


激しく揺らしていた腰を止めてディルドを引き抜くと、同時に白濁液がペットシーツの上に飛んだ。
しかしその絶頂で手を止めることなく、ディルドを手に持ってベッドに倒れ込むと、膝を立てて突き出している後孔にまた挿入した。ぶちゅ、と液体の潰れる音がして、じゅぶ、と溢れた。肉棒から垂れる精液は糸を引きながらも、勃起が治まることはない。


「はぁ、ッ、ぁ゛…っんぁ、ぐ、…っ、」


後孔に挿入したディルドを休みなく動かし、またすぐに迫る絶頂感には勢いに任せて速度を早めていく。


「ぁ、゛また、イッん、゛、…ッ…、」


歯を食いしばって、回らなくなる頭に目を閉じながら、ぐっと足に力を入れて耐える絶頂もすぐそこ。


「ッ、〜、ぁ゛、だめ、ッ、イ、ッ〜〜、っ…!」


絶頂と共にディルドを引き抜くと、ぷしゃっと肉棒から透明の液体が溢れた。それを吸収したペットシーツは僅かに色を変え、ぼとりとディルドを手から離せばベッドに倒れ込んだ。


「はー、ッ……はぁ、……っはー、」


乱れた息、どこもかしこも濡れた下半身。
横たわったまま、チソンは枕元にある最後の玩具を手に取った。


「……、っ…ふー、…」


奇妙な形をしたそれは、ディルドほど太くはない。
手馴れた様子でスイッチを入れると、横たわったまま、後ろに手を回して後孔へ押し入れた。指で奥へ挿入すると、手を軽くタオルで拭いてからスマホを手に取ってアプリを開いた。“エネマグラ 遠隔操作”、その文字をタップすると、既に登録されている個体のリモコンを、そっと指で“弱”にして。

腸内で動き始めたそれは、直に前立腺を刺激した。


「ッ、ぁ゛、〜〜〜ッ、…!」


掠れた声と共に、ぎゅっと脚を内側に寄せた。
エネマグラは前立腺を容赦なく刺激していく。
ほんの少しだけでも、耐えられない。


「は、ッ…ぁ、゛、〜、ッ…ん、゛…!」


じょろ、と溢れた潮に、咄嗟に肉棒の先を手で押さえたがもう遅い。絶え間なく出続ける潮はペットシーツに吸収されながら、びちゃびちゃとシーツを叩いて落ちていく。がくがく震える脚を何とか立たせ、スマホの画面を操作して躊躇なく“弱”から“強”へ上げた。


「、ッん、ぉ゛ッ……っぁ、゛…!!」


酷いくらいの快楽が全身を駆け巡る。
抜きたい、もうやめたい。
でも止めたくない。気持ちいい。

正反対の気持ちが頭の中を反復する中でも、無意識に手は肉棒へと向かい、ぐちゃぐちゃと音を立てて扱く。激しい快楽から逃げようとして揺れる腰は淫らに、枕に顔を埋めてしまって聞こえない喘ぎ声は上擦っていた。


「、ッん゛、!ッぁ、゛〜、ッ…!!」


脚の力が持たなくなると、その場に横たわってベッドシーツを握った。腸内で動くエネマグラは前立腺を何度も押し上げ、腹に力を入れると尚更強く接触した。


「っふ、ッ…ぅ゛、ッん、゛ぅ〜、ッ…!」


じょば、びちゃ、と何度も溢れる潮も途絶えた後に待つ絶頂は、あと一つだけ。


「は、っぁ、゛、〜、ッでる、っぁ゛、…!」


ぎゅっと足先に力を入れ、両手でベッドシーツを握りながら、びくりと身体を跳ねさせた。


「、ッ〜〜、ッん゛、……っ……!」


肉棒から、出るものはない。
所詮“メスイキ”だ。


「ぁ゛、っ……ぁ、…」


がくがくと震える身体に、収まらぬ快楽。
生理的に溢れた涙を目の端に溜めながら、ゆっくりとエネマグラを引き抜き、まだ余韻の残る身体を捩って仰向けになった。


「…っん゛……」


休んだかと思えば、また別の玩具を取ってから時計を見た。



大丈夫、まだ時間はある。




「あと、一回だけ…」




誰かが帰ってくる前に。








*
*
*
*











「チソンア〜」


昼下がりの宿舎の中。

大声で名前を呼ぶロンジュンの声に、“はいはいはい”と返事をしながら声のする方へ顔を出した。


「何?」

「さっき届いた荷物、自分のかと思って開けちゃったんだけど」


ロンジュンはテーブルの上に置いてあるダンボールとカッターを見せたあと、中から包装された“何か”を取り出して奇怪そうな顔をした。そして同時に、冷える肝。


「これ…」

「っわーーー!!!わーわーーー!!!!」


ロンジュンに何かを言われる前に大声を上げると、彼の手からその“何か”を取り上げて後ろ手に隠した。とはいえ時すでに遅し、包装されていたとて“何か”が何であるかは誰が見たって分かるほどあけすけであった。
チソンは動揺を隠しきれないまま、とりあえず言い訳をしようと口を開いた。


「いや、これ実はさ…あの…」

「使ってんの…?」

「あ、いや、えっと……」

「…………」

「…………はい……」


終わった。
ロンジュンを怒らせるより正直に言うべきだという、日頃のクセが出た。今くらい嘘をつくべきだった。“頼まれて”、“興味本位”、“デッサンしようと”、何にせよ気持ち悪いことは確かだが。

とりあえず他言されぬよう、口封じをと口を開いた瞬間。


「そ、それ、さ…気持ちいい?」


戸惑いがちに問いかけられた言葉に、眉を寄せた。


「え?」

「だから…気持ちいのかって…」

「え、あぁ……うん…凄く……」


まさか。
興味があるのか。
チソンは驚きの事実に口を手で押さえ、包装された玩具を隠すことなくテーブルに置いた。



「ねえヒョン、もしかして」


「……」


「してみたいの…?」




顔を覗き込んでそう問いかけると、こくり、小さな頭が頷いた。




チソンはロンジュンの手を取ると、優しく握って目線を合わせ。





「ヒョン」



「…うん……?」



「今日スケジュールが終わったら、シャワーを浴びる前に僕の部屋に来て」






新しい扉に、誘う言葉をかけた。






「僕が全部、教えてあげる」

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