第4話

4. 不思議な雑貨店
25
2023/02/27 08:38
今日は8月29日。夏の強い日差しがカーテンの隙間からさしている。
今、僕らは陽夏の家にいる。
まず、自由研究に必要不可欠なのは「取材」だ。
しかし、僕のホームヘルパーに聞いても「分からない」というから、そもそも知っている人が少ないんじゃないか?と言う疑問も抱くようになった。
なので、話し合いで「取材の時間を多くとって情報を集めよう」と言うことになった。
取材に使える期間は「2日間」。だから、ポスターにまとめる日は8月31日になった。
_浅葱 真桜@あさぎ まお_
浅葱 真桜あさぎ まお
よーし!メモ帳と筆記用具とバッグは持ってきたか?
_日海人 永遠@ひあま とわ_
日海人 永遠ひあま とわ
うん。
_伊豆牧 陽夏@いずまき ひなつ_
伊豆牧 陽夏いずまき ひなつ
もちろん!
_伊豆牧 陽夏@いずまき ひなつ_
伊豆牧 陽夏いずまき ひなつ
あぁ、誰も解けない謎を私たちが解けるってとてもロマンチックよね…
まだ何もしていないのに浮かれている陽夏に永遠は、
_日海人 永遠@ひあま とわ_
日海人 永遠ひあま とわ
(陽夏に「現実はそう甘くない」って言った方がいいかな?)
_浅葱 真桜@あさぎ まお_
浅葱 真桜あさぎ まお
そうだろ?僕も楽しみだよ。
_浅葱 真桜@あさぎ まお_
浅葱 真桜あさぎ まお
な、永遠!
_日海人 永遠@ひあま とわ_
日海人 永遠ひあま とわ
う、うん。そ、そうだね。
_伊豆牧 陽夏@いずまき ひなつ_
伊豆牧 陽夏いずまき ひなつ
で、今日は何をするの?
_浅葱 真桜@あさぎ まお_
浅葱 真桜あさぎ まお
今日はこの近くの商店街で聞き込み調査をしたいな、と思って。
_伊豆牧 陽夏@いずまき ひなつ_
伊豆牧 陽夏いずまき ひなつ
そうね。私まだ一回も行ったことがないこのお店行ってみたいんだよね〜。
そういうと陽夏は壁に貼ってあったポスターを強引に剥がして真桜たちに見せてきた。
_日海人 永遠@ひあま とわ_
日海人 永遠ひあま とわ
でも、もう午後1時だよ。早く行かないと。
_浅葱 真桜@あさぎ まお_
浅葱 真桜あさぎ まお
そうだな。
そう言った瞬間、3人のお腹がグルル…と鳴った。
_伊豆牧 陽夏@いずまき ひなつ_
伊豆牧 陽夏いずまき ひなつ
キャァ////
_浅葱 真桜@あさぎ まお_
浅葱 真桜あさぎ まお
そういえば僕たちご飯食べてなかったね。
_日海人 永遠@ひあま とわ_
日海人 永遠ひあま とわ
ほんと。じゃ、ご飯食べて午後2時半に〇〇公園に集合っていうのはどう?
_伊豆牧 陽夏@いずまき ひなつ_
伊豆牧 陽夏いずまき ひなつ
いい考えね!
_浅葱 真桜@あさぎ まお_
浅葱 真桜あさぎ まお
よし、じゃ、決まり!じゃぁな!
_伊豆牧 陽夏@いずまき ひなつ_
伊豆牧 陽夏いずまき ひなつ
バイバイ!永遠もね!
_日海人 永遠@ひあま とわ_
日海人 永遠ひあま とわ
うん、お邪魔しました。
永遠が陽夏の部屋のドアを閉める。
_伊豆牧 陽夏@いずまき ひなつ_
伊豆牧 陽夏いずまき ひなつ
あぁ、お腹減った。お母さん!ご飯は?
そして午後2時35分、暑い日差しの中、真桜と永遠は〇〇公園の日陰のところで陽夏を待っていた。
_浅葱 真桜@あさぎ まお_
浅葱 真桜あさぎ まお
遅いな…陽夏。
_日海人 永遠@ひあま とわ_
日海人 永遠ひあま とわ
本当に。もしかしたら忘れてるとか?(w)
_伊豆牧 陽夏@いずまき ひなつ_
伊豆牧 陽夏いずまき ひなつ
誰が忘れてるですって!?(💢)
_日海人 永遠@ひあま とわ_
日海人 永遠ひあま とわ
うわっ!
_伊豆牧 陽夏@いずまき ひなつ_
伊豆牧 陽夏いずまき ひなつ
おしゃれにちょっと時間かけちゃった。ごめんね。
_浅葱 真桜@あさぎ まお_
浅葱 真桜あさぎ まお
大丈夫。5分ぐらいなら問題ないよ。じゃ、Let’s GO!
_伊豆牧 陽夏@いずまき ひなつ_
伊豆牧 陽夏いずまき ひなつ
ゴー!!
_日海人 永遠@ひあま とわ_
日海人 永遠ひあま とわ
ゴ、ゴー?
午後1時半ごろ。僕らは商店街を歩いていた。
今日も空は青くくすんでいた。
_浅葱 真桜@あさぎ まお_
浅葱 真桜あさぎ まお
今日も綺麗な雲だね。
_日海人 永遠@ひあま とわ_
日海人 永遠ひあま とわ
こんな綺麗な雲が黒色に変化して、おまけに空から水滴が降ってくるなんて普通なら有り得ないんだけどね。
_伊豆牧 陽夏@いずまき ひなつ_
伊豆牧 陽夏いずまき ひなつ
それを証明するのがこの私たちの使命なのよ!
陽夏はすっかり乗り気でいる。
_浅葱 真桜@あさぎ まお_
浅葱 真桜あさぎ まお
ねぇねぇ、このお店寄ってみない?
_日海人 永遠@ひあま とわ_
日海人 永遠ひあま とわ
え?
_伊豆牧 陽夏@いずまき ひなつ_
伊豆牧 陽夏いずまき ひなつ
こ、この店?
その店はすっかり古ぼけてさびついた小さなお店だった
その店の看板には読めなくも無いような字で「雑貨屋」と書いてあった。
_日海人 永遠@ひあま とわ_
日海人 永遠ひあま とわ
ここに行きたいの?
_浅葱 真桜@あさぎ まお_
浅葱 真桜あさぎ まお
うん!雑貨屋って行ったことないし。
_伊豆牧 陽夏@いずまき ひなつ_
伊豆牧 陽夏いずまき ひなつ
でも、こんなお店私…
その時急に店のドアがキィーっと音を鳴らしながら開いた。
_伊豆牧 陽夏@いずまき ひなつ_
伊豆牧 陽夏いずまき ひなつ
うわっ!
お店のおばさん
お店のおばさん
いらっしゃい。可愛いお客さんたち。どうぞ入りなさい。
真桜は小声で
_浅葱 真桜@あさぎ まお_
浅葱 真桜あさぎ まお
早く入ろうよ。
_日海人 永遠@ひあま とわ_
日海人 永遠ひあま とわ
もうこうなったら入るしかないか…
_伊豆牧 陽夏@いずまき ひなつ_
伊豆牧 陽夏いずまき ひなつ
そうね。でも案外楽しそう。
_浅葱 真桜@あさぎ まお_
浅葱 真桜あさぎ まお
じゃ、お邪魔します。
お店のおばさん
お店のおばさん
はい、どうぞ。
お店の中に入ると、ボロボロとした外見とは裏腹に内装はとてもおしゃれなものになっていた。木目基調の天井や床、上を見上げるとシャンデリア。そしてとてもカジュアルなモダンな商品がちょこんと置かれている。
_浅葱 真桜@あさぎ まお_
浅葱 真桜あさぎ まお
うわぁ…
_伊豆牧 陽夏@いずまき ひなつ_
伊豆牧 陽夏いずまき ひなつ
すごーい!綺麗ですね。
お店のおばさん
お店のおばさん
そうかい。ありがとね。私の主人がこんな店にしたいというのだからね。気に入ってるよ。
永遠は一通り商品を見ていたが、ある一つの商品に目がいった。
_日海人 永遠@ひあま とわ_
日海人 永遠ひあま とわ
おーい、真桜・陽夏!ちょっとこっち来なよ。
_浅葱 真桜@あさぎ まお_
浅葱 真桜あさぎ まお
え、なになに?
二人は小走りで永遠のところに近づいた。
_日海人 永遠@ひあま とわ_
日海人 永遠ひあま とわ
これ。
そう言って永遠は目の前にあるマグカップを指差した。
_浅葱 真桜@あさぎ まお_
浅葱 真桜あさぎ まお
あっ!!
何かに気付いたのか真桜はバッグの中からこの前買ったコップを取り出した。
_浅葱 真桜@あさぎ まお_
浅葱 真桜あさぎ まお
おんなじ写真だ…
_伊豆牧 陽夏@いずまき ひなつ_
伊豆牧 陽夏いずまき ひなつ
本当ね。
お店のおばさん
お店のおばさん
お客さん、「雪」に興味があるのかい?
_浅葱 真桜@あさぎ まお_
浅葱 真桜あさぎ まお
ご存じなんですか?
お店のおばさん
お店のおばさん
えぇ、もちろん。何せ私たちが30・40ぐらいの時にその謎を解き明かそうと科学者たちが競っていたんだからね。
_日海人 永遠@ひあま とわ_
日海人 永遠ひあま とわ
知らなかった…。
お店のおばさん
お店のおばさん
まぁ、結局みんな解き明かすことはできなかったみたいだけどね。
_伊豆牧 陽夏@いずまき ひなつ_
伊豆牧 陽夏いずまき ひなつ
おばさんは、その頃どんな職業だったんですか?
お店のおばさん
お店のおばさん
私もね、実はそのことについて調べていた科学者だったのよ。
_浅葱 真桜@あさぎ まお_
浅葱 真桜あさぎ まお
えぇ!?そうだったんですか?
お店のおばさん
お店のおばさん
でもね、舞台に出ることが恥ずかしくて恥ずかしくて結局論文は発表しなかったの。
_日海人 永遠@ひあま とわ_
日海人 永遠ひあま とわ
論文ってことは、もう研究結果は明確だったっていう事ですか?
お店のおばさん
お店のおばさん
そうよ。
そういうと僕たち3人はまた目の前にあるマグカップをまじまじと見つめる。
お店のおばさん
お店のおばさん
でも、今になってあなたたちになら話せそうだと思ったわ。あなたたちがもし聞きたいのであればその研究結果を話してあげるわ。どうかしら?
_浅葱 真桜@あさぎ まお_
浅葱 真桜あさぎ まお
ぜひ聞きたいです!な、永遠。陽夏。
_伊豆牧 陽夏@いずまき ひなつ_
伊豆牧 陽夏いずまき ひなつ
えぇ。楽しみだわ。
_日海人 永遠@ひあま とわ_
日海人 永遠ひあま とわ
興味深いぞ。
お店のおばさん
お店のおばさん
ふふふ…ではちょっとついてきてね。
続く。

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