しんしんと降り続く雪の下で、孌と煙雨が話してる
それ見守る人影が二つ
孌と煙雨が居る所から少し離れた鬱蒼とした森林の中、一際高い木の上に腰掛けていたのは小桜芽と棗樹
ずっと、主人とたった一人の肉親の会合を見ていた
棗樹の顔が綻ぶ、幼い頃に生き別れた姉の姿を遠くからでも一目見れて心が和む
だから、そんな姉を取り巻く環境をどうにかしたくて、現状何も出来ていない自分に嫌気が差す
二人がここに居る理由、内緒で煙雨を見守っている理由、孌達に自分達の居場所を教えない理由
それは、二人が復讐を狙っているから
幸せを踏みにじった奴等を殺したい、姉を母を痛め付けた奴等を殺したい、卑怯な手で君臨した席にふんぞり返る奴等を殺したい
それだけの為に生きてきた、これは小桜芽と棗樹の使命なのだと疑わなかった
これに、大事な人達を巻き込みたくないのだ
巻き込みたく、無いよ
背後から、聞き覚えのある懐かしい声がした
慌てて振り返ると
孌と共に行動していたはずの垨治と巫人が居た
鬼の形相で二人は小桜芽達に詰め寄る
あぁ、これだからこの御方達は
こんなにも優しい











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。