第116話

第五章『正義の一歩は正しいか?』日常編11
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2026/06/04 00:53 更新
荒木薫
荒木薫
………零次君。
荒木薫
荒木薫
今日の夜から、本番だね。
昨日も練習をすっぽかしたから、なんだか自信がもてない。

氷見と希叶のお話を聞かなければよかったかもしれないな、多分。
新井零次
新井零次
あ、そうだな。
新井零次
新井零次
ところで、荒木はどんな感じだ?うまく演奏できるのか?
荒木薫
荒木薫
えぇ、なんとなくキーボードのコツはつかめてきたみたいだから。
荒木薫
荒木薫
じゃあ、零次君は?
新井零次
新井零次
えっ、俺!?
しまった!

何も練習してこなかったのが、バレる……!!
新井零次
新井零次
………まぁ、上出来っちゃ上出来。
荒木薫
荒木薫
本当?
新井零次
新井零次
あぁ、今すぐ弾けって言われたら、すぐにできると思う。
荒木薫
荒木薫
へぇ…………それはよかった。
荒木薫
荒木薫
じゃあ、今夜楽しみにしてるからね。バイバイ。
そう言って、荒木は去っていった。

俺はどうしても笑顔で手を振ることができなかった。

だって、全然上手くもなってないんだぞ!!

だって、氷見とか希叶の話してた事がすっごい気になってるんだぞ!!

こんな状況下で、どうやったら演奏に集中できるって言うんだよ!

誰か、一日を50時間にしてくれえええ~~~!!!
つい愚痴を叫びそうになった瞬間、隣を千歳が通った。

あと、希叶もだ。
希叶健也
希叶健也
新井、そろそろ演奏会が始まるみたいだな。
千歳アメリア
千歳アメリア
演奏する曲、実際には1曲しかないけど、頑張りましょ?
新井零次
新井零次
お、おう。
すると、千歳から、
千歳アメリア
千歳アメリア
ねぇ、今から体育館で演奏するのに、全く違う方向向かっていたよね。
千歳アメリア
千歳アメリア
零次さんは、一体どこに行こうとしていたのかしら?
新井零次
新井零次
えっ!?どこに行こうかって!?
確かに、俺は体育館とは違った方向に向かおうとしていた。

いや、そんなに重要なことがあって、そっちの方向に向かうってことはない。
千歳アメリア
千歳アメリア
もし、どこかに行くなら………お願いしてもいいかしら?
千歳が、こんなときに限っておねがい…?

一体どうしたんだ?
千歳アメリア
千歳アメリア
さっきから、建也さんと一緒に香帆さんを探しているの。
千歳アメリア
千歳アメリア
何か探し物をしていると思うんだけど、なかなか見付からなくて…
新井零次
新井零次
あの、宮田が?
俺は一瞬、不穏な雰囲気を感じ取った。
千歳アメリア
千歳アメリア
そうなの、だから…私たちは今から体育館の照明とか、機材をセットしに行くから。
千歳アメリア
千歳アメリア
零次君、香帆さんを探してもらいたいわ。
俺はうなずいて、早速宮田を探しに行くことにした。

ったく、一体宮田はどこにいるんだよ…

面倒くさいけど、きちんとしないと、せっかくの演奏会が潰れてしまう。

さっさと宮田を引っ張り出してこないと、な。
校庭
新井零次
新井零次
おーーい、宮田ー?
いくら宮田って呼んでいても、返事が返ってこない。

きっと、宮田は集中しているのかもしれない(そもそも校庭で捜索してるのもおかしいが)。

それでも何度か、俺は宮田を呼んでみた。
新井零次
新井零次
………なんだか、焦げ臭いにおいが………?
こんな時間に、どうしたんだ?

俺は臭いにつられ、歩き出した。





そこには、残酷が待ち受けていた。





小屋と思われる建物が、





燃え尽きていた。




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