強く打たれる冷たい雨
俺はこの時……この瞬間
家族に捨てられた
人通りの多い道でポツンと1人小汚い俺が座っている
何故こいつは俺に話しかけた
こいつ……何言って
そういう彼は俺手を引っ張って家に連れていく
彼はそう言い少しの間が空く
なんでこいつは俺をこんなに構うんだろ……
彼は眩しかった
名前をくれた……
初めて名前で呼ばれた……
そして、ななもりさんとの生活が始まった
俺は休日ななもりさんと良くケーキ作りをした
ななもりさんと作るケーキは甘くて、温かくて
それからいっぱい遊んで……いっぱい笑って……いっぱい助けられて
あぁ、これがッこれが人生なんだなってッ
けどッッ……けどッッ!!!
ななもりさんはそれから5年後……現代の技術ではどうも出来ない難病にかかってしまった
ギュゥッ(手
『……何してるの?風邪ひくよ?』
チュッ……
笑わないでよッ……
やめてよッ……
ピーピー
悲しみの音が聞こえる
さっきまで握っていた手は徐々に冷たくなっていた
何もかも終わったんだと……俺は病室のベッドに顔を埋めて声が枯れるほど泣いた
それから10年後
ななもりさん。俺25歳になりましたよ
今はななもりさんと一緒に作ったケーキ作りを活かしてスイーツ店で働くことになりました
名前は【宝石のスイーツ店】って言って
スイーツ一つ一つキラキラしてるんですよ
そして俺はスイーツを見る事に思い出します……
ななもりさんの笑顔を……
ななもりさんの笑顔はとても輝いていて……
とても温かかったです
ななもりさんは今、何をしていますか、?
来世でみんなに笑顔を届けてますか?それとも……俺の事、見守ってくれてますか?
どっちにしろ、ななもりさんが幸せである事を願います……
また来年もここに来ますね
紫色のうさぎ……













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!