私の家の前に、自転車で送ってくれた
スタンリーはそう呟く。
そこまで大きくはない、と思うけど…。
たぶん、大丈夫。スタンリーが、なんとか
してくれる。
そう祈りながら、インターホンを押した。
( ピッ ドタドタ…
電子音と共に、扉の向こうから走る音が
聞こえてくる。お母さんだ。そう理解した
瞬間、身体の穴という穴から嫌な汗が
噴き出してきた感覚がした。
( ガチャ
お母さんが、威圧的な目つきでスタンリー
を睨む。
スタンリーは真顔でお母さんを見つめ
続けて、少し沈黙が流れたあと、静かに
口を開いた。
言い訳は俺が言う、と言っていた…けど、
まさか、そんな庇い方をしてくれるなんて。
"無理矢理"を強調したのは、お母さん
が「送ってくれた」ことに対して不快感を
持ったのが分かったのだろう。
スタンリーの瞳が、いつもと違うことに
は気がついていた。でも…
彼が怒っているところを見たことがない
ので、どうなのかわからない。
" 料理くらい美味しくして "
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。