もう日は沈みかけていて、空はオレンジ色。
街の街灯がつき始めて、学校の燈は徐々に
終わっている頃。私とスタンリーはようやく
家路に着こうとしていた。
この人、案外よく笑うよなあ…と、つくづく
思う。関わりはなかったものの、よく廊下で
見かけていた彼はあまり笑っていた印象は
ない。
サァ_________…と血の気が
引いたのを感じた。
今日は部活がない、つまり" 門限アリ "
の日だ。門限は5時半。す、ぎてる…。
……人と委員会活動やるの初めてだから…
つい、遅くしてしまったのかも。普段こんな
ことなかった。
他のバス…あ、この辺りバス運行してない
のか。
焦った気持ちを隠せぬままスタンリーに
そう伝えると、スタンリーはそのいつもと
違う感じに気がついたらしかった。
バス停のベンチに座らされた私に、
スタンリーはしゃがんで目線を合わせて
から優しくそう言ってくれる。
その綺麗な顔が、いつもよりも至近距離
にあることに心臓が跳ねる音がした。
普段、門限のことを言うと初めは笑われる
か過剰に驚かれることが多い。というかその
二択だ。
なのに、スタンリーは________…
第三者が言うのであれば…もしかしたら、
お母さんも、……許してくれるかもしれない。
怒ったような言い方に、マズイと思って
顔を見つめる。お、怒った…かな
ニカッと笑ったスタンリーは、夜なのに
輝いて見えた。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。