第16話

他と違う
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2026/01/23 23:18 更新





Stanley
 花の水やりって結構時間 
 食うのな
あなた
 まあ、ここの敷地全土だからね 
Stanley
 へえ、こんな時間かかんなら 
 帰ればよかった
あなた
 サイテーだね 
Stanley
 ははッ、冗談だよ(笑) 








  もう日は沈みかけていて、空はオレンジ色。

  街の街灯がつき始めて、学校の燈は徐々に

  終わっている頃。私とスタンリーはようやく

  家路に着こうとしていた。



あなた
 …ありがとね、最後まで 
 付き合ってくれて。
Stanley
 ……そりゃ、俺が言ったかんね。 
 やるってさ
あなた
 ああ、冗談言わないタイプ? 
Stanley
 さっき言ってたろ 






  この人、案外よく笑うよなあ…と、つくづく

  思う。関わりはなかったものの、よく廊下で

  見かけていた彼はあまり笑っていた印象は

  ない。



あなた
 …?、寮、反対だけど。 
Stanley
 ?、何言ってんの、送ってん 
 じゃん
あなた
 はあ?バス乗るから必要ないよ 
Stanley
 …??、スクールバスなら金曜は 
 5時半でバス運行終わりだぜ
あなた
 …えっ、今何時 
Stanley
 5時35、惜しかったな 
あなた
 ………ッ 









  サァ_________…と血の気が

  引いたのを感じた。

  今日は部活がない、つまり" 門限アリ "

  の日だ。門限は5時半。す、ぎてる…。

  ……人と委員会活動やるの初めてだから…

  つい、遅くしてしまったのかも。普段こんな

  ことなかった。

  他のバス…あ、この辺りバス運行してない

  のか。



Stanley
 …大丈夫か 
あなた
 …ぁ、…っ 
Stanley
 ……一旦座れ、向こうから 
 水買ってくっからそれまで待
あなた
 ちが、…ッはやく、帰らないと 







  焦った気持ちを隠せぬままスタンリーに

  そう伝えると、スタンリーはそのいつもと

  違う感じに気がついたらしかった。



Stanley
 …なんかあんの 
あなた
 ッぁ、いや、…     
Stanley
 ………嫌なら言わなくていい。 
 でも
Stanley
 俺にできることあんなら、 
 言えよ
あなた
 ぁ、……その、言えないわけじゃ 
 なくて
Stanley
 ん、…ゆっくりでいい 







  バス停のベンチに座らされた私に、

  スタンリーはしゃがんで目線を合わせて

  から優しくそう言ってくれる。
  その綺麗な顔が、いつもよりも至近距離

  にあることに心臓が跳ねる音がした。


あなた
 ぇ、と…門限、過ぎてて 
Stanley
 …マジか、何時 
あなた
 5時半…    
Stanley
 5時半か…丁度過ぎたな。それでか 




  普段、門限のことを言うと初めは笑われる

  か過剰に驚かれることが多い。というかその

  二択だ。
  なのに、スタンリーは________…


Stanley
 門限過ぎたらペナルティとか 
 あるのかよ、雰囲気フツーじゃ 
 ねえもんな
あなた
 ぁ、…ぅ、ん、そんな感じ 
Stanley
 そ、か…ん、尚更俺が送った 
 ほうがよさそうじゃん
あなた
 …え? 
Stanley
 俺が友達っつう定で行って、 
 言い訳を俺が言ったほうが 
 許してくれそうだろ
あなた
 …………確かに 







  第三者が言うのであれば…もしかしたら、

  お母さんも、……許してくれるかもしれない。


あなた
 頭いいね 
Stanley
 ハッ、わーるい顔( 笑    
あなた
 あんたのほうが100倍悪い顔 
 してる!
Stanley
 そりゃ俺の顔がアンタん鏡に 
 なってるだけだ
あなた
 はあ〜〜イラつく 
Stanley
 お礼もなしにイラつくとか 
 いい度胸してんな








  怒ったような言い方に、マズイと思って

  顔を見つめる。お、怒った…かな



Stanley
 …ん?なんよ 
Stanley
 早く行こうぜ 






  ニカッと笑ったスタンリーは、夜なのに

  輝いて見えた。



あなた
 〜〜〜ッ…あり、がとう…///    
Stanley
 ?、お役に立ててなにより 
 女王サマ






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