朝食を食べ終わった私達は慧の車で
ショッピングモールに向かっていた
車の中で揺られているとスピーカーから
聞き覚えのある曲が聞こえてきた
♪〜
「僕は嫌だ」
不協和音で既成概念を壊せ
悩んでいると曲が変わった
♪〜
朝から転んで泥まみれ
I'm Gonna Gonna Gonna Gonna Change My Mind!
どんな服を買おうかな…
お昼ご飯も楽しみだなぁ…と
思いながら窓を見ると
友達ではないけど
同い年くらいの女子高生が何人か見えた
さっきまでの楽しい気持ちは
全部消えてしまった
慧が私の顔を見て
何かを察し聞いてきた
考えすぎって言われるかも…
とも思ったけど
ごまかすのも嫌で
言うだけ言って見ると
大丈夫
そんな気がする
慧と一緒ならなんでも楽しい!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!