小学3年生、9歳の時。
友達のお家で遊んでた、その日の帰り道で。
雨に降られたまま、道端に立っている男の子を見つけた。
その時の私は、好奇心旺盛だったのか。
後先考えずに行動するタイプだったのか忘れたけれど。
なぜかその男の子に、自分が使っていた傘を差し出していた。
睨まれても、冷たく言われても。
めげずにただ男の子を見つめていた。
まっすぐに見つめる私に戸惑ったのか、
少し喋りがゆっくりになったのを覚えてる。
私は小さいながらもなんとなく、男の子のもやもやを感じ取った。
そして、そのまま私はその子の手を引いて、家に連れて行った。
知らない子を引き連れてきた私に、驚いた目を向けていた。
今思うと少しお母さんには申し訳ない。
この後戸惑っていたお母さんに、さっきあったことを嘘偽りなく伝えた。
少し困惑したお母さんも、話を聞いていくうちに、少し真剣な顔つきになった。
正直この時の私には、二人が何を話しているのか分からなかった。
でも、私はこの時こう思った。
「 私がこの子を守ってあげよう 」
なぜか、そう思った。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。