そう言って当主に頭を垂れる家の奴ら
その中、私だけが返事をせず頭を床につけてなかった
あんな奴等に頭を垂れるなんて、死んでも嫌だね
私が頭を垂れる相手なんざ居ない
今も昔も、これからも尊敬するのはあの人だけでいい
「まずは」...ねぇ?
つまり、私の処分は後でやると?
ハハッ......舐められたもんだ
いや違うな、怖がってる
私が「第2の伏黒甚爾」になる事を恐れてるんだ
...ま、そりゃそーだ
呪力、術式が完璧にねぇ人間は
この世のどこを探しても私か甚爾君しかしねぇしな
うるさい、出来損ないがなんだ、無呪力者がなんだ
私はアイツなんかの娘じゃない
私より弱ぇ癖に陰口叩いてんじゃねぇよ、屑共が
お前らなんざ5分もかからず殺れる
骨の髄まで粉々に砕け消してやる
アイツは今も当主になるために努力してる
そんな可愛い妹を邪魔するだけじゃ飽き足らず
目指す道さえ閉ざすというなら。
タダじゃおかねぇよ?腐ったミカン共
あの子達の道は私が開ける
江戸時代以来の五条家と禪院家の争い?
そんなの御免だね
向こうには相伝の術式を継ぎ
六眼をもつ五条悟が居る
争いになって負けるのは目に見えてる
負けたらどうなる?
あの子達の居場所は...未来はどうなる?
そんなおぞましい事になるくらいなら絶対戦わねぇ
「どっちが当主の器に相応しいか」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。