第6話

〈黒と灰色のカプセル〉
14
2026/04/28 06:31 更新
雪山 霙
.......
紫音 零
.......あ、起きました?
紫音 零
おはようございます
雪山 霙
おはようございます...

なんか...少し不思議な夢を見た気がする......

何があったかは覚えていないけど、なんか...変な夢......だったんですかね...?


.......あと、零さんの目が若干潤っている気がする

どうしたのでしょう.......
紫音 零
...霙さん、何日寝たと思ってるんですか?
雪山 霙
......え、日ですか...?
紫音 零
はい
そんなに寝ていたのか......

まあ...寝ていたとしても1日くらいでしょうか.......?



そんなことを考えていたら、少し沈黙の時間が長すぎたのか、零さんが声を震わせて
紫音 零
..........15日間も寝ていたんですよ。

......と言った。

.........え、?という困惑の気持ちが膨らむ。

そんなに私は長い間寝ていたの...?
雪山 霙
じゅ、15日間ですか......?
紫音 零
......はい
あまりにも、寝すぎではないか...?

自分ながらそう思ってしまう


そんな時に、ガラガラガラという扉の開く音が聞こえた。
???
......お、もう目が覚めたようだね

と言いながら入ってきたのは、長い髪の男の人...?いや、長さ的に女の人...?の、白衣を来た人だった。

声的には男の人だから、きっと男の人だとは思う。
紫音 零
......流星先生
霊野 愛萌
.....あ、お目覚めですか
紫音 零
.....本当に、起きるの遅くないですか...?
霊野 愛萌
まあそれは、病気の進行度が上がったから仕方ないんですよ.......
 
そう言われると、零さんはすごく落ち込んだような目をし、表情は固めていた。
星野 流星
......まあ、俺から説明するよ、そこら辺は

そこで何かを察したのか、流星先生がそう言ってくれた。

まるで、幼い子供をなだめるような声色や雰囲気でもあった。
星野 流星
......霙さんにとってとても辛い話かもしれないけど...聞く?

そう言われたが、私の話はしっかり聞いておかないとと思って、直ぐに「聞きます」と返事した。

そしたら、流星先生は少し安堵したような表情を見せ、「そう言ってくれて助かるよ」と言った。
星野 流星
...まあ、さっき愛萌が言ったように霙さんの病状が悪化し始めているんだ。
紫音 零
.......
雪山 霙
...........
私の表情も、少しづつ笑顔や感情が消えていく感覚がする......



でも、流星先生は続けて
星野 流星
それで、零さんが本当に頑張って毎日看病していたでしょ?
星野 流星
だから、それでやーっと15日後に起きれたってワケ
......と言った。

零さんが必死に看病してくれていなかったら私はいつ起きていたのだろう。

でも、毎日看病してくれていたという事実がとても嬉しい。

本当に感謝しかない。


そんなことを考えていたら、流星先生がため息をついた。




そして、唐突に


星野 流星
.......1回騙されたと思ってこの薬飲んでみない?

......という、耳を疑うような事を言ってきた。


しかも、その薬というものは黒と灰色のカプセル型のもので、とても怪しい見た目をしている。
雪山 霙
い、いや...こんな明らかに怪しいもの......
星野 流星
.............
無言の圧を感じる.......

なんか、目線で「飲め」と訴えてきている感じがしている

...いやでも、あまりにも怪しすぎる。

でも、飲まなかったら飲まなかったで絶対怒られる......ような雰囲気がある


......どうにかして、長引かせたい。


そんな思いが口に出て、"じゃあ、余命あと1週間の時に飲みます。”という言葉を紡いだ。




そしたら
星野 流星
........はぁ〜、そうしたいならそうしたらいいよ
星野 流星
なるべく今飲んでくれたら助かったんだけどねぇ〜......
霊野 愛萌
まあ、明らかに怪しい見た目してるから仕方ないですよ。
星野 流星
これでも改良したんだけどなぁ〜
霊野 愛萌
いやこんなの色合い毒じゃないですか!!

そう言われると流星先生は目を逸らした。

少し自覚があったらしい。
星野 流星
......まぁ、ここに置いておくから。いつか絶対飲んでね。
雪山 霙
........はい。
......めっちゃ飲みたくない色をしている...飲む時がどうかなるべく遠くの未来になりますように。

プリ小説オーディオドラマ