外に出ると、帳は上がっていた。
さと先が外で待っている……ハズなのに……
いないんだけど。
は?どこいった?
あのナルシストめ……
私は懐から煙草を取り出し、吸おうとした。
その時だ。
灰色がかったツンツン髪の男性が駆け寄ってきた。
私の言葉なんて聞いていないようだった。
遠くから1人の男子が走ってくる。
その1人の優しそうな男子が謝ってきた。
その人は薄く微笑み、私に突っかかってきた男性に言った。
えっへんと胸を張って言う木兎さん。
顔は誇らしげに輝き、ちょっと大袈裟なまでに胸を張っている。
すると、隣にいた優しそうな男性も言った。
聞いたのは私なんだから、言わないとダメだよね…
「烏野」というワードに木兎さんは強く反応した。
木兎さんはエスパーなのかと思った。
私は木兎さんの問いに頷いた。
すると、赤葦さんが不思議そうに言った。
「はぁ〜」と私は溜め息をついた。
その時、赤葦さんがふいに、私の頭を触った。
いや、正確には、頭ではなく、獣の耳。
パッと手を離す赤葦さん。
離したあと、申し訳なさそうに言った。
私は赤葦さんに大丈夫であることを伝えた。
すると、今まで黙っていた木兎さんが、口を開いた。
木兎さんの目は、先程までとは違い、
殺意のようなもので満たされていた。
次回
誤解













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!