第4話

ほめて
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2025/11/06 11:42 更新





案外だいじょうぶじゃないのは
わたしの方だった




















「…だいじょうぶ…だいじょうぶ…」







だいじょうぶじゃない













となりにあなたがいない。














こんなにも苦しいの?















あなたがいない。
























わたしをほめてくれるあなたが






















―――










「あなたはね、英語がとっても苦手なの。
テスト前はよく教えてたんだよ。」




「あ"ぁ"?突然どうした鈴木…」













だけどもう
















「石神、あなたに英語教えてあげて」















あなたに英語教えてあげられない。












―――



あなた視点






「…テスト近いなぁ、」



「…すーちゃん、
数学苦手だから誰が教えてくれる人いないかなぁ、」



赤点とっちゃだめだよ。





すーちゃん。







赤点回避したら褒めてあげるから。









―――








「…ありがとう…」


「…はっ、」



あなたに話しかけられた。










やめて











耐えきれなくなっちゃう






「何かあるんだよね、すーちゃんのことだから。
私のこと守ってくれてるんだよね。」








やめて









そんな目でわたしを見ないで






「数学大丈夫?きちんと先生に、」



「やめて、ッ!」









やさしい声

やさしい目


すべてがいやだ

前はだいすきだったのに

















「…すーちゃ、ん…」

 



「………ぁ…、」


ちがう







ちがうの







あなたにそんな顔は似合わない












そんな悲痛な顔をしないで



















―――






「あなたには、わたしがいるから大丈夫」


「うぅ"っ…ッ…」

お父さんが自殺しちゃったんだね






わたしがだきしめてあげる














でもね。
あんなのあなたの親にふさわしくない



















「だいじょうぶ、あなたの痛みはわたしがもらうから」

「そしたらッ…すーちゃんがっ、」















あなたはきれいだね

わたしの心配してくれるんだね



「だいじょうぶ、
わたしにはあなたがいるから」












ほら、わたしが冷え切ったあなたの心をあたためてあげる。



わたしは冷えてもいいの。



















あなたがあったかくなるならそれでいいよ。
















―――




布団にこもっていると懐かしい記憶が蘇った。











まだ中学生の頃だった。

…細かくは中2だったと思う。
















「How do I get to the station?」
(訳:駅までどうやって行けばいいですか?)


「あっ、
えっ、」









2人で下校していると外国人に話しかけられた。









「ど、どうしようっ、すーちゃん…!」






英語ができない〇〇は
わたしに助けをもとめる


「だいじょうぶ、わたしに任せて」













だいじょうぶ、すべてわたしがやってあげる。
















「Turn right at the end of the road and you'll find the station.」
(訳:道の突き当りを右に曲がると駅があります。)

「thank you!」
(訳:ありがとうございます!)





そう言って外国人はこちらに背中を向けて走り出した。









英語なんて簡単。
英検準2級程度なら簡単に解ける。





でも、だれもほめてくれない。

























いや、ちがう


















「…すーちゃんすっごい…!!」


「えっへん!でしょーー!!」


















あなただけはほめてくれた。






























わたしをほめてくれるのはあなただけ




















――――――



短めすまん…

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