五条先輩が咳き込みながら吐血した。
おそらく傷つけられたのは
体内からだろう。
出血量が半端じゃない。
下手したら死に至る。
ほぼ半ギレ状態で呪霊に問いかける。
我ながらキモいなぁ♡←
待ってなんか里香ちゃん思い出しちゃった←
私の術式は
桜の花に含まれた
“正”と“負”の呪いを操り
技を繰り広げるんだよ。
でも、、、、、、
その
“正” と “負”
の力を混ぜてしまったらどうなると思う??
“正”と“負”の呪いの
堺に閉じ込められたらどうなると思う??
その呪霊はね????
堺の圧に耐えられずに
その身を、、、、、、、、、、、、、、
潰されちゃうんだよ????
ゴォォォォォォオオォォォオォォォオオオォオオオオォォオオォォォオ!!!!
グッッシャァァァァァッッッッ!!!!!!
とんでもない音と
呪霊の悲鳴が建物内に響き渡る。
その瞬間紫色をした液体が飛び散った。
“未登録特級”を倒した。
コレは私にとっての誇りだ。
その瞬間
勝てたんだ。と確信した。
自然に顔が綻び安心しきった笑顔になる。
ふと
シンと静まり返る空間に違和感を抱く。
後ろを見ると
意識を手放した先輩が横たわっていた。
駆け寄って脈をみる。
いや意識飛ぶのもダメだけど。
命に関わらなくてよかった。
シュルシュル、、、、、、、、、、
この人が起きたらこの人に伝えよ。
私が頑張って未登録倒したこと。
乱舞も“初めて”成功したこと。
自分も怪我せずに戦えたこと。
全部全部この人に伝える。
そして褒めてもらいたい。
先輩は私が初めて憧れた“唯一”の人物。
そう言い残して
私も意識が飛ぶかのように眠りに堕ちた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。