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第1話

あの夏が飽和する
12
2024/06/20 01:17
1曲目は《あの夏が飽和する  》  !
切ない感じのボカロ曲
んじゃ 歌詞載せてくよ!



『昨日人を殺したんだ』
君はそう言っていた
梅雨時ずぶ濡れのまんま部屋の前で泣いていた
夏が始まったばかりというのに君は酷く震えていた
そんな話で始まるあの夏の日の記憶だ
『殺したのは隣の席のいつも虐めてくるアイツ
もう嫌になって肩を突き飛ばして
打ち所が悪かったんだ』
『もう此処には居られないと思うし
どっか遠いとこで死んでくるよ』
そんな君に僕は言った《それじゃ僕も連れてって》
財布を持ってナイフを持って
携帯ゲームも鞄に詰めて
要らないものは全部壊していこう
あの写真もあの日記も今となっちゃもう要らないさ
人殺しとダメ人間の君と僕の旅だ
そして僕らは逃げ出した
この狭いこの世界から
家族もクラスの奴らも皆捨てて君と2人で
遠い遠い誰もいない場所で2人で死のうよ
もうこの世界に価値などないよ
人殺しなんてそこら中湧いてるじゃんか
君は何も悪くないよ君は何も悪くないよ

結局僕ら誰にも愛されたことなどなかったんだ
そんな嫌な共通点で僕らは簡単に信じ合ってきた
君の手を握った時微かな震えも既に無くなっていて
誰にも縛られないで2人線路の上を歩いた
金を盗んで2人で逃げて
何処までもいける気がしたんだ
今更怖いものは僕らにはなかったんだ
額の汗も落ちた眼鏡も今となっちゃどうでもいいさ
あぶれ者の小さな逃避行の旅だ
いつか夢見た優しくて誰にも好かれる主人公なら
汚くなった僕達もちゃんと救ってくれるのかな
『そんな夢なら捨てたよ、だって現実を見ろよ
シアワセの4文字なんてなかった
今までの人生で思い知ったじゃないか』
『自分は何も悪くねぇと誰もがきっと思ってる』

宛もなく彷徨う蝉の群れに
迫り狂う鬼たちの怒号に馬鹿みたいにはしゃぎあい
ふと君はナイフを取った
『君がいたから此処まで来れたんだ
だからもういいよ もういいよ
死ぬのは私1人でいいよ』

そして君は首を切った
まるで何かの映画のワンシーンだ
白昼夢を見ている気がした
気づけば僕は捕まって
君が何処にも見つからなくって
君だけが何処にもいなくって

そして時は過ぎていった
ただ暑い暑い日が過ぎていった
家族もクラスの奴らも居るのに
何故か君だけは何処にもいない
あの夏の日を思い出す
僕は今も今でも歌ってる
君をずっと探しているんだ
君に言いたいことがあるんだ
9月の終わりにくしゃみして6月の匂いを繰り返す
君の笑顔は君の無邪気さは頭の中を飽和している
誰も何も悪くないよ
君は何も悪くは無いから
《もういいよ、投げ出してしまおう》
そう言って欲しかったのだろう
なぁ?






以上!
カンザキイオリさんの曲って神曲ばっかだよね

興味があったら聞いてみて!
じゃねばい!

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