アイエン side
あの人から見たら終始機嫌の悪いモデル。もしかしたら僕の悪い噂を聞いているかもしれない。
でも僕からしたら大切な事を気づかせてくれた人。初対面だとしてもだ。
もっとあの人と話してみたい。そうしたらもっと色々な事を知れるかもしれない。
でも…どうしようか。
そうは思っていても話しかける勇気が無い。と言うか、無視されたり避けられたらと思うと行けない。
そうだ!名刺を渡そう!
この名刺に個人の電話番号も書いて渡したら、もしこっちから電話した時に認知されてるはず…!
これならいけそう…って思っていたらいつのまにかいなくなってる!?
嘘だろ…同じ業界で初めて友達ができるかもと思っていた矢先…
最悪だ…とりあえず飲み物でも買いに行くか…
そう思って一回準備室を出て自動販売機の方へ行った。
ピッ、ピッ、 ガコンッ
この会社からの仕事はこの先全部受けよう。
そうすれば、またいつかあの人に会えるかも!
ガチャ
え……え!?嘘だろ(2回目)、いるんだけど!
これチャンスだよね、というかここで渡さなくていつ渡すんだってはなしだ!
待って待って、ここで遮って渡すのは違うか。違うな。
言い切るまで待ってから渡さないと…
思ったより大きな声出ちゃった!?
咄嗟に腕掴んじゃったけど、力強くないよね、痛がってないよね?
ていうかどう言って渡すのが正解なんだ、これ?
バタン
…ほぼ押し付けるような感じで渡してしまった。
初めてこんなことした…撮影より緊張したかも...汗
ドアの前で棒立ちしていたからここのスタッフさんが心配して声をかけてくれた。
少し驚いたけど、今のはナチュラルに返答できた。
これもあの人のおかげかも…ㅎ
あなた side
そう言って裏は見えないように姉貴に名刺を見せる。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!