RM side
俺らが乗っている車の隣を通り過ぎる、複数の消防車
全てSkullに向かって走り続けていた。
俺はこの後どんな天罰が来てしまうのだろうか。
なんて、気にしている俺は自己中だよな。
あなたの下の名前さんが、もしかしたら今は
命の危機かもしれないのに。
何で、そんな生意気な事を考えているんだ俺は。
俺はあなたの下の名前さんに救われたんだ。
あなたの下の名前さんがいなかったら、俺は死んでいた。
でも、俺が死ぬ代わりあなたの下の名前さんが
死んでしまう可能性がある。
そんな事が起きないことを祈るしかない。
祈る
俺はそんな事しか出来ないんだ。
俺って、司令官失格だよな。
仲間の指示や、仲間を守るための司令官なのに、何で
俺のせいで仲間を死なせてるんだ、?
なんて、考えると涙腺がどんどん緩くなっていく。
俺のせい……だよな。
俺のせいで仲間の命を亡くしてしまうのか。
俺があの時、ちゃんとあなたの下の名前さんを待っていたら
孤立しないで、あなたの下の名前さんの言う通りに傍にいたら
あなたの下の名前さんの命が亡くなることは無いのに。
あなたの下の名前さんは関係無いのに……ッッ
何度後悔したって、事実は変わらない。
俺のせいで1人の命を奪ってしまうんだ
俺って司令官失格だな
そして、グループのリーダーも
俺、足引っ張ってるばっかりじゃん……ッッ
俺って居らない存在じゃない、?___
RM side end
Clown side
あれから1週間が経った。
俺は任務が終了したため、BTSから抜けることになった。
勿論、あなたの下の名前もね。
でも、未だにあなたの下の名前の姿は発見されていない。
いつも一緒に居たあなたの下の名前が突然いなくなると、
任務も失敗ばかりだった。
それにボスが呆れて、強制で休みになった。
そして、今日で5日目
仕事上、こんなに長い休みなんか合ったっけ。
休みなのに
休みなはずなのに、1日1日が
凄く遅く進んでいる様な気がする。
いつもだったら、こんな休みが
1日取れただけでも嬉しかったのに。
嬉しかったはずなのに。
あなたの下の名前会いたいッッ
いつもみたいに俺を怒って
俺の近くで笑って
俺がボケた時にツッこんで
毎日過ごしていた日常が愛おしいよッッ…………
Clown side end
Black side
あなたの下の名前がSkullに行ってから、身元が不明。
シユナに事情を全て聞いて、あなたの下の名前自身に何か作戦でも
あるのかって思ったが、ここまで日にちが経っても
身元が発見されていないのは可笑しい。
「ボス、あの時の火事は大火事だったんですよ!?」
「そうですよ!!どれだけ成績が優秀だからといって、
あそこから生き残ることはッッ!!」
あなたの下の名前は生きている
生きているはずだ。
あんな所で死ぬはずがない。
「分かりました。」
そう言って、部下が部屋から出て行った。
そして、俺は机に伏せる。
まだ確信は出来ない。
油断は禁物だ。
出来るだけあなたの下の名前の安否だけは確認しないと
Black side end
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。