第148話

後輩へ
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2023/11/25 07:29 更新







楠井 夜
今日雄英行くんでしょ?
楠井 夜
俺もそろそろ出勤だけど送っていこうか?
楠井あぶく
いや、いいよ
楠井あぶく
パトロールしながら行くから





朝、予定通りに6時に起きて、お兄ちゃんが用意した朝ごはんをお兄ちゃんと一緒に食べていた



トーストにバターを塗りながらそんな会話をしているとお兄ちゃんが何かを思い出したように立ち上がって後ろの棚から書類が入ってるだろう封筒を取り出した
楠井 夜
これ、この間届いた資料なんだけど
楠井 夜
昨日勝己に渡しそびれちゃったんだよね
楠井 夜
今日夜中会うんでしょ?
楠井 夜
渡してもらえる?
楠井あぶく
いいけど、
楠井あぶく
私今から雄英まで走るって言ったよね?
楠井あぶく
ぐしゃぐしゃになると思うけど
楠井 夜
あ、そっか
楠井あぶく
それコピーでもいいやつ?
楠井 夜
うん。資料ってだけだからコピーでもなんでも
楠井あぶく
じゃあ雄英にFAXで送っといて
楠井あぶく
相澤先生宛で送ってくれれば今日相澤先生から貰うわ
楠井 夜
わかった








その後、ヒーロースーツに着替えて歯磨きやらなんだをしていたら、あっという間に8時を迎えていた





楠井 夜
あぶくー!
楠井 夜
下降りてきてー
楠井あぶく
なんでー?
楠井 夜
勝己と出久くんがテレビ出てるよー
楠井あぶく
んな事どーでもいーわ笑
楠井あぶく
珍しくもなんともないでしょ笑
楠井 夜
そりゃそーだけど
楠井 夜
2人で仲良くインタビュー受けてるとこなんて滅多に見ないじゃん
楠井あぶく
え?なに?2人で仲良くインタビュー受けてんの?
楠井 夜
うん
楠井 夜
見たいなら降りてきなー





それは、ちょっとみたいかも笑





荷物を持って急いで下に降りると、大きなテレビにはかっちゃんと出久がヴィラン退治の後らしい格好でインタビューを受けてる映像が流れていた



そーいや、今日出久と会うって言ってたな





出久もこっち帰ってきてんのかな







そんなことを考えながらコーヒーを飲んでると、無線へ連絡が入った
楠井あぶく
げ、



聞いてみれば、ここの近くの駅でヴィランが暴れてるとの事



ここの近くのプロヒーローとは相性が悪いらしい






雄英前に虎杖達と9時過ぎには待ち合わせだけど、しょうがないか、と思い無線を耳につけた
楠井あぶく
アクです。
楠井あぶく
向かいます
楠井あぶく
10分かかりません





簡潔にそう伝えて装備をつけた




楠井 夜
呼び出し?
楠井あぶく
ちょっと行ったとこの駅でヴィラン暴れてるって
楠井 夜
ちょっと行ったとこのでかい駅?
楠井あぶく
そうそこ
楠井 夜
俺も呼び出されんじゃん
楠井あぶく
多分そうなると思うよ
楠井あぶく
この時間通学生徒も多いしね
楠井 夜
今のうちに着替えておこ
楠井あぶく
じゃあ行ってくる
楠井 夜
気をつけてねー
楠井あぶく
はーい
楠井 夜
悟さんによろしく
楠井あぶく
はいはーい





玄関から出て、屈伸を数回したあと、シャボン玉を出して駅の方向へ向かって走りだした
























楠井あぶく
ごめんー!
楠井あぶく
遅れたー!





全てを片付けて走ってここに向かったものの、現在時刻9時20分


伏黒恵
お前9時に雄英前待ち合わせって言っただろ
楠井あぶく
さっき呼び出しあって
楠井あぶく
色々警察とかに話してたら時間かかっちゃって
伏黒恵
約束の時間くらい守れ
楠井あぶく
ごめんーーー
虎杖悠仁
まーまー!しょーがねーじゃーん!ね!
伏黒恵
俺だってただ単に仕事で遅れたんならこんなこと言わねーよ
釘崎野薔薇
なに?仕事じゃないの?
伏黒恵
ニュース見る感じ8時45分にはヴィラン退治が終わってるはずだ
伏黒恵
そこから約30分何してたんだよ






こんなん、





道に迷ってましたなんてバカ正直に言えるわけないじゃん





楠井あぶく
あ!もう時間ないし!ほら!中入ろ!
伏黒恵
話を逸らすな
釘崎野薔薇
いーじゃない20分くらい
釘崎野薔薇
ほら。行くわよ
虎杖悠仁
伏黒ー!置いてくぞー!
伏黒恵
人の話を聞け!







そのまま話をそらし、懐かしい校舎を通り、談話室へと向かった




談話室で4人でわちゃわちゃと待っていると、少しした頃に扉が開いた
相澤先生
遅くなった
楠井あぶく
相澤先生ー!
楠井あぶく
お久しぶりでーす!
相澤先生
久しぶり
相澤先生
元気そうだな
相澤先生
御三方も今日はよろしくお願いします
伏黒恵
お願いします





挨拶を交わすと、相澤先生らしく早速今日のことについての最後の打ち合わせを始めた





相澤先生
ざっとはこんなものです
相澤先生
2時間目のヒーロー学なので好きに使っていただいて結構です
伏黒恵
わかりました





時計を見てみると、まだ2時間目が始まるには時間があるっぽい




楠井あぶく
えりちゃんは元気ですか?
相澤先生
ああ。元気にしてるよ
相澤先生
最近はよく勉強をしてる
楠井あぶく
えー!めちゃめちゃ偉いですね!
楠井あぶく
また遊びに行きますね
相澤先生
そうしてやってくれ


相澤先生
爆豪達は元気か?
楠井あぶく
めちゃめちゃ元気ですよ
楠井あぶく
昨日も夜飲んでたんですけど、また今度相澤先生も一緒に飲みたいって話をしてたんです
楠井あぶく
今度また連絡しますね!
相澤先生
予定が合えばな




苦笑しながらそう答える相澤先生と話をしてると、時間が経ったのか、私達は講習をするために多目的室のような教室へ向かった






今日はヒーロー科1年を対象に個性について、そして呪力について教えることになってる





釘崎野薔薇
瀬呂は来ないのね
楠井あぶく
あいつは今日向こうの事務所でTUMあるらしいから来れないんだって
虎杖悠仁
来たら良かったのになー
伏黒恵
あいつは今はまだ向こうの事務所のサイドキックだし向こうが優先になんのはしょうがねぇだろ
虎杖悠仁
あー、それもそっか







そして、チャイムの音の後の相澤先生の声を合図に教室の扉を開けた






約束40人がいる生徒と相澤先生を前に私達は教卓に立った





とりあえず自己紹介をしてみると、今の活躍を見てくれてるのか歓声が上がった









少し照れくさくなって笑って誤魔化し、野薔薇達の方に目線を向けるとさっさと話始めろ、とでも言わんばかりに見てきた













楠井あぶく
えーっと、
楠井あぶく
じゃあ早速なんですけど初めて行きたいと思います















ヒーローの卵が沢山いるこの場所は、この子達にとって必ず成長出来る最高の場所で、


悩んで、つまづいて、ぶつかって、泣いて、



助け合って、競い合って、高めあえる



そんな場所








私が雄英で学んだ事は数え切れないぐらい沢山あって






だからこそ







二度と戻ってこないこの場所で後悔をして欲しくない



楠井あぶく
自分にとっての正義が、誰かにとっては悪で
楠井あぶく
誰かにとっての悪が私達にとっての正義
楠井あぶく
そんなことこの世界にはざらにあります



楠井あぶく
どんなヒーローになりたいかは自分次第
楠井あぶく
どんなヒーローになれるかも自分次第




楠井あぶく
何が大切でなんのためにヒーローがいるのか
楠井あぶく
それを皆さんはここで3年間を通して学べると思います







楠井あぶく
私のかつての師匠は
楠井あぶく
少し変わった人で
楠井あぶく
いや、少しどころじゃないくらい変わった人で




そういうと、隣にいた野薔薇、伏黒、虎杖は小さく笑った





楠井あぶく
でも、ものすごく強い人で
楠井あぶく
いつも颯爽と現れて助けてくれるんです




楠井あぶく
それも、その人が来ただけで、勝てるっていう絶対的信頼があるんですよ






ヒーローですら一部の人しか知らないくらいだったから




最初は、五条さんと伏黒がただただヤバいやつにしか私の目には映らなくて



理解ができるまで誤解を沢山してた







あの時の私が今の私を見たらどう思うだろうか





自分自身こうやって呪術師としても動くことがあって



五条さんや虎杖達とも仲良くしてる





なんなら、






自分の尊敬してる、師匠が呪術師だなんてしったら




驚くだろうな






楠井あぶく
その人は私が高一の時に、一時期だけ3年生にいたんです
楠井あぶく
先輩は体術が上手だったから、私の友達何人かで体術を先輩に教えて貰って



そういうと、生徒の中で
「アクと同期って確かダイナマとか居なかった?」


とかそういう声がちらほら聞こえてきた
楠井あぶく
あー、笑
楠井あぶく
そーだね
楠井あぶく
ダイナマとか、烈怒頼雄斗とか他にもあと5人くらい教えて貰ってた
楠井あぶく
虎杖もいたよね?
虎杖悠仁
おう!
楠井あぶく
その時に先輩は私たちに








楠井あぶく
ヒーローが呪術師に手を貸す義理はない
楠井あぶく
呪霊が乗り込んできた時に何も出来なくていいなら、協力しなくていい





楠井あぶく
って、言ったんですよ
楠井あぶく
普通に考えれば確かにヒーローと呪術師が協力する必要なんてなんもないんです
楠井あぶく
戦う対象が違うから




楠井あぶく
でも、もしも呪霊が呪術師が誰もいないヒーローしかいない場に現れたら
楠井あぶく
ヒーローは戦い方はわかってるのに祓えない
楠井あぶく
そんな状況に陥る



楠井あぶく
そうなれば力では勝てたはずの相手に、戦う術を持ってなかった私たちは負けることになる
楠井あぶく
それが起こらないように先輩はその境目を超えていけるように教えてくれたんです







楠井あぶく
今まだ呪術師との連携が図れているのは有名事務所の数カ所だけ
楠井あぶく
これから先の未来何が起こるかわからない
楠井あぶく
だから



楠井あぶく
少しでも救える対象を増やせるように





楠井あぶく
これから先の未来を担うことになるあなた達に
楠井あぶく
ヒーローについて
楠井あぶく
呪術について
楠井あぶく
知ってもらいたい






楠井あぶく
これからの未来のためによろしくお願いします








頭を下げると、大きな拍手が起こった





顔を上げると、明るい生徒たちの顔が


後方には、優しい顔をしている相澤先生とマイクが見守ってくれていた




嬉しくなって笑ってしまいそうなのをこらえた




楠井あぶく
じゃあ、次に呪術師から







そう言ってその場を伏黒達に渡した






伏黒恵
この後、3時間目、4時間目を使ってヒーロー基礎学に寄せた俺達呪術師が行っている体術学の模擬授業を行います



伏黒恵
まだ今回は第1回の授業ですが
伏黒恵
そのうち、うちの呪術高専との交流も行っていく予定です
伏黒恵
その都度呪術について詳しくなってもらえればと思います







伏黒恵
今から配るアンケート用紙に今回何を学びたいか、当てはまるものに丸をつけてください



虎杖と野薔薇が紙を配り始めると生徒達は


『なににする?』


『呪術についても知れる機会ってあんまねーから知りたいよな!』


『呪術師に直接教えてもらえる機会ってそうそうないもんな』

『でもアクって体術上手で有名じゃん?教えて貰いたくない?』


『さっきの先輩の話ももっと聞きたいよね』





なんて、たくさんの声が聞こえてきた






そんな中で、1人、学級委員長らしき人が手を挙げた
伏黒恵
どうかしたか?



伏黒がそう聞くと、学級委員長は立ち上がって


『何をするのか具体的に教えていただきたいです!』


と、いつかの飯田を見ているような発言をした
伏黒恵
それもそうか
伏黒恵
それについては虎杖から




虎杖悠仁
えーっと!
虎杖悠仁
伏黒と釘崎の方では
虎杖悠仁
呪力についての根本的なことから授業の形になります
虎杖悠仁
俺とアクの方は
虎杖悠仁
呪具を実際に使った体術訓練みたいな感じになります!





呪具という言葉に反応した生徒は少し居た





多分、どこかの現場で使用したところを見たことがあるのか



それとも、ただ単に興味があるのか







そんな様子を見て少なからず私はワクワクした





良華先輩も私たちに教えてくれる時こんな気持ちだったのだろうか





そして、また1人の生徒は



『1回の授業でどこまで力にできるかで選択は変わってきますけど、それはどうなんすか』



って、まるで轟みたいなことを言う奴がいた






さすが相澤先生のクラス






曲者は多いな笑





伏黒はそんな質問が来るのを予想していたかのように



前に出て答えた





伏黒恵
どれだけ呪術師に興味があるかは知らないが、



伏黒恵
俺たちは少なくとも今回の授業で







伏黒恵
お前達を今のお前たちより強く育てる





伏黒恵
これだけは約束する








珍しく熱いことを言ってる伏黒に私も野薔薇も驚いていたけど、虎杖だけが面白そうに笑った










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